致死率100%の狂犬病ウィルス:森林破壊と蝙蝠(こうもり)の逆襲
コウモリが媒介するウィルス感染症は狂犬病、エボラ出血熱ばかりでなく、 二パウィルス(Nipah virus:別名ヘンドラウィルス)なども急増が懸念されています。 森林破壊が続き、コウモリが人間の生活圏と交錯するようになったからです。 森林破壊が続く南米ペルーのアマゾンに近い地域ではコウモリにより 食肉牛1,000頭あたり4%がリッサウィルスに感染しているという数字も 報告されています。 1.森林破壊で急増するコウモリ媒介ウィルス 毎年アジア、アフリカでは5万9千人を超える死者が発生する 狂犬病(ラビ―ウィルス:rabiesvirus)は発症すると 死亡率100%(死者の半数は15歳以下)。 病原体はラブドウイルス科(Rhabdoviridae)のリッサウイルス(lyssavirus genus) 発生地はインドが多く、これまでは毎年30,000人近い死亡が報告されています。 リッサウィルス属(lyssavirus)の狂犬病(ラビ―ウィルス:リッサウィルス感染症)は コウモリが宿主といわれ、野生哺乳類や犬、猫などペットや家畜を経由して感染します。 2014年のエボラ出血熱流行は短期間で数...