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癌(がん)と発癌物質のニュースと解説

細胞老化と癌(その8 ):癌の増殖、転移を防ぐには: ミトコンドリアmtDNAの抗酸化 米国の億万長者は「終わりなき生命」研究に多額投資
ミトコンドリアmtDNAの抗酸化 米国の億万長者は「終わりなき生命」研究に多額投資

がん化遺伝子を正常遺伝子に交換する技術や、抗体をがん化遺伝子と戦う抗体のターゲットへの運び込み、一旦取りだして編集や強化後に元に戻す画期的な新薬や治療法が発表されるようになりましたが、癌(がん)はパターン化されない自在な動きを見せることがあり、重篤な副作用の発生が避けられません。 さらに問題なのはこれらの治療法は手間と費用がかかるうえに、海外に高額な特許料を支払うケースがほとんど。 だれもが完全征服できる時代はいつになるか、まだまだ道は険しいでしょう。 癌の遺伝子治療は高額になりますが、何十年と続く環境や毎日の*食生活、生活習慣に気配りする予防は治療費用と生活の質を考えればパフォーマンスが良く、納得できるでしょう。 *(発がん物質を避ける食生活は割高になります) 「癌は一日にして成らず」。 がん遺伝子が活性化するまでには人体の防御システムとの永い戦いがあります。 がん遺伝子が活性化する最大の原因は加齢ですが、中高年のすべてが発症しているわけではありません。 発症率は70代でも3人に1人くらい。未然に防いでいる方々がメジャーです。 発症メカニズムを学び、何十年と続く環境や、毎日の食生活、...
感染症の海外ニュースと解説

COVID-21C(SARS-CoV-2 Colony)時代の到来 遺伝子再集合で生まれた多重変異ウィルス蔓延の時代
遺伝子再集合で生まれた多重変異ウィルス蔓延の時代

1. COVID-21C(SARS-CoV-2 Colony)時代の到来 2021年の春を待たずにCOVID-19(SARS-CoV-2)が大変異。 慌てて武漢型のCOVID-19ワクチンを接種しても、役に立たない人が続出する可能性が懸念されています。 ワクチン情報は相変わらずメーカー発が主。 ワクチンを2回接種しても感染したというケースが珍しくないと各地から漏れ聞こえますが、正式な報道としてはあまり目につきません。 関係医学者は、真実が伝わりにくくなっている現状を危惧していますが2009年の豚インフルエンザ・パンデミックの際に(実態は弱毒に関わらず)ビッグファーマが危機感を煽り、欧州疾病予防管理センター(ECDC)、WHOを巻き込んで事件となったことがあります。 この事件は近日中に、このロハスケに掲載しますが世界の政治、経済に大きな影響を与える巨大製薬会社の企業行動は(当たり前ながら)自社ファーストであるということです。   ファイザー社のCEOが最近のインタビューで、「2021年夏にはCOVID-19ワクチンが変異株の蔓延(まんえん)で陳腐化するのでは」とのマスメディアの懸念を打ち...
健康と食品の解説

遺伝子再集合と合併結合変異ウイルス時代の終焉

(3年前のイントロダクション) 2018年のインフルエンザの流行は日米でこれまでにない拡がりをみせています。 ウィルスの詳細な報告はありませんが、ワクチンが普及していることを考えれば、ウィルスが微妙な変異をしているとしか考えられません。 有力な抗ウィルス剤が開発されているために死者続出という事態にはなっていませんが現在の抗ウィルス剤が永遠とはいえません。 ウィルスとの戦いは続くと考えた方が無難でしょう。 インフルエンザウィルスはドリフトやシフトと呼ばれる様々な変異を起こしながら流行することが知られています。 ワクチンはそれまでの流行を参考に毎年予想ウィルス型を決めて製造されますがはずれも多々あります。 (現段階では)医薬品タミフルなどはその様々な変異に対応できる画期的な医薬品。 ウィルスが移動するための赤血球凝集素ノイラミニダーゼ(NA)を失効させて変異に対応しています。 タミフルやリレンザがノイラミニダーゼ(NA)阻害剤といわれる所以(ゆえん)です。 *合併結合変異ウイルス(reassortant)と呼ばれていた頃の記述です。 COVID-19時代は​、合併結合変異ウイルスが遺伝子再...
健康と食品の解説

グルタミナーゼ1の阻害がCOVID19の最強防御策

グルタミン代謝酵素グルタミナーゼ1の阻害 1. 対応策が見いだせないCOVID-19の変異株 新型コロナウィルス(COVID-19)の前例がない長期間にわたる感染の世界的な広がりで、変異株ウィルスに幾つもの新株や亜種が出現しています。 過去に前例がない事態となりましたが、異例づくしには世界中の叡智さえ、打つ手がない手詰まり状態。 人類の攻撃を避けながら、巧みに変化し続ける変異株。   変異株と呼ばれるのは異なる性格を持つからです。 正体に不明点が多々あり、重症感染者、死者など被災者数が極端に少なかった日本人が変異株に対面しても、これまでのように軽微な被害で済むのか、重症者、死者の割合が急増するのか見当がつきません。 欧米、ブラジル、フィリッピンなどに較べて軽症かもしれませんが武漢型に較べれば重症度が高くなることは避けられないでしょう。   現状では感染症対策の原点に帰り、体細胞の活性化により免疫力を強化して身を護るしかありません。 2. 長寿への意欲がCOVID-19変異株の最強防御策 37兆といわれる体細胞の2%(約7.4千億個)くらいが代謝を毎日繰り返してしている(らしい)人体。 ...
感染症の海外ニュースと解説

アビガンに踊った日本の株式市場 世界のCOVID-19治療は本命レムデシベルとカレトラ 話題はフサン、フオイパン、シクレソニド

1. 安部首相が新型ウィルスの治療薬迅速開発を促す オリンピック開催を目指す首相はCOVID-19の早期収束を目指すために 記者会見では国産治療薬の迅速開発を促しています。 首相がそれを目指すのは当然ですがワクチンも治療薬もCOVID-19に限らず 日本は大きく出遅れています。 独自開発をほぼあきらめているのが医薬品業界の現状。 ウィルスをどこまで追い詰めることが出来るのか、首相の戦略は不明ですが 専門家が想像するには富山化学(現富士フィルムHD)が開発した「アビガン」が 念頭にあるらしいとのこと。 アビガンとは2010年代に開発し、2014年に「実際には使用はするな」といわれたに 等しい限定条件を付けられて承認されたインフルエンザ薬剤。 「タミフル等が効果を上げず、万策尽きた時のみ事前許可を得て使用する」と 先例のない承認条件で話題になりました。 アビガンは、その後にはエボラウィルス治療薬へ変更を模索していたといわれます。 2. 安部首相が新型ウィルスの治療薬出現が近いと考えたのは ウィルス感染症は安全性の高い治療薬がほとんどないに 等しく、対症療法で凌ぎ、自己免疫力で治すしか方法が...
感染症の海外ニュースと解説

トランプ大統領が招集したCOVID-19緊急ワクチン会議 キュアバック、ビオンテック、モデルナ、イノビオ、ジオヴァクス

1. トランプ大統領が招集した緊急ワクチン会議  トランプ大統領が「*武漢新型コロナウィルスのアウトブレイクは 魔法か手品のように消え去る」と予言してから1週間。 *Trump has predicted the virus will disappear “like a miracle” 当初から、その自信の背景となったのはニューヨーク大学(NYU)に*付属病院を寄付した 億万長者のケネス・ランゴーン(K.Langone)氏など、医療に詳しい実業界の共和党支持者や ファイザー社、ギリヤード社など親しい製薬会社経営者とみられていましたが、 流石は経済人のアメリカ大統領と納得出来たのが、自らも*関連業界を勉強し 米国で感染が始まった早々の段階に、低姿勢で関連業界の重要人物を三顧の礼で迎え ワクチンと治療薬の早期開発協力を求めたこと。 * NYU Langone Health *the pharmaceutical and biotechnology industry   日本の首相や政官界上層部の新技術、新製品、情勢分析などの知識は「A4スタディー」。 担当省庁やブレーン、部下がA4ペーパ...
感染症の海外ニュースと解説

外食調理が介在する 新型コロナウィルス(COVID-19)の経口感染ルート

中国に次いで日本が新型コロナウィルス(COVID-19)汚染国の 準主役となったのは、ダイヤモンド・プリンセス号での感染者量産。 日本は公衆衛生の先進国と思われていただけに、 防疫体制の脆弱さと後進性を世界に暴露したことは非常に残念です。 DP:ダイヤモンド・プリンセス号 スペイン風邪の亡霊 スペイン風邪の亡霊?免疫不全が恐ろしい武漢新型コロナウィルス (次回取材予告:安全性を確保できるワクチン開発) ワクチン開発はエボラなどゲリラ戦に苦戦しているケースも いくつかありますが、これまで人類は微生物との戦いに連戦連勝 COVID-19もワクチン開発につながるT細胞エピトープ(epitope)など バイオマーカーの特定や補強剤のアジュバント(Adjuvant)開発が進んでいます ワクチンが安全性、有効性、簡便性の要件を満たすには時間が必要ですが 世界経済を破壊しかねない微生物の駆除は必ず成功します。   1. ダイヤモンド・プリンセス号で制御不能だったCOVID-19 汚染国の主役の一人となり、その汚名を着せられて1か月以上経過しましたが、 これまで、どうしても理解できなかったのは横浜港に...
感染症の海外ニュースと解説

スペイン風邪の亡霊?免疫不全が恐ろしい武漢新型コロナウィルス

平成末期から令和期は日本国がアジア諸国に門戸を大きく開いた 第3次文化革命の時代。 1次のヨーロッパ(1871)、2次のアメリカ(1945)に較べればアジアが 身近なつもりでいた人も2,000万人(2019年)を超える訪日アジア諸国民との 交流には改めてカルチャーギャップを感じている方も多いと思います。 大量のアジア系訪日客により生活環境が様変わりの方も多いと思いますが これからは今の状態が平常と心得ていなければ、新型コロナウィルスのように いつ移入されるかわからない新感染症に正しい対応が出来なくなります。 多くの地域の保健環境が「月とスッポン」といえる様変わりをしているはずです。   1.  武漢新型コロナウィルスへの対応は自己責任で自己判断 武漢新型コロナウィルス(COVID-19)の突発(アウトブレイク)は パンデミック化するにつれ食品医薬品や飲食業界は混乱ともいえる大騒ぎ。 不確かな中国発統計に踊らされたマスコミが、センセーショナルに煽り その騒ぎを増幅させますから、縁が薄かった健康な人々まで不安になって、 必要以上のマスクや消毒液の購入や買い占めに走っています。 新感染症はこ...
ケン幸田の世事・雑学閑談(千思万考)

沖止め船の検疫は古来、ペスト、コレラなどの水際防疫策

沖止め船の検疫(雑学その1)  昭和初めに季語のない新興俳句を主導した俳人、日野草城(ひの・そうじょう)に 「月明や沖にかゝれるコレラ船(せん)」がある。   これも無季かと思えばさにあらず、船内で感染者が出て沖止めされた船― 「コレラ船」が夏の季語である ▲季節の風物とみるのもどうかと思うが、昔はコレラによる船舶の沖止めがひんぱんにあったようだ。 年配の方なら、1960年代のエルトール型コレラの流行により日本の港で内外の船が 何隻か沖止めされた騒ぎを覚えておられよう ▲感染症による船の沖止めとしては、それ以来の騒ぎだろう。 乗員乗客数なんと3711人、横浜港大黒ふ頭沖に停泊している豪華クルーズ船で 新型コロナウイルスの感染者10人が見つかったという。 感染者は陸上の病院に搬送された ▲香港で下船した乗客の1人が感染者と判明していたこの船である。 厚生労働省は残りの乗客も14日程度は船内にとどまってもらうという。 楽しい船旅の空間が一転、洋上の隔離施設に変わった乗客の方々にはなんともお気の毒だ ▲大人数の乗客が船内の暮らしを共にする巨大クルーズ船は、今までに何度かノロウイルスの 集団感...
癌(がん)と発癌物質のニュースと解説

なぜ精子のテロメアは長く、癌のそれは短い 現代テロメラーゼ研究の立役者はランゲ博士

1. テロメア(telomeres)研究期待の星はランゲ博士(Titia de Lange) 先週ご報告したMIT大学のガレンテ博士らのナイアシンと*サーチュインに関する新たな報告は、オランダ出身のランゲ博士(Titia de Lange)の研究と人気が応援かつ支持する形になっています。 *サーチュイン(sirtuins):NAD+依存性ヒストン脱アセチル化酵素(NAD+-dependent deacetylases)(sirtuin:silent mating type information regulation)発見したハーバード大学、MIT大学グループが名付けました. ランゲ博士はガレンテ博士らと同様にテロメア(telomeres)研究のオーソリティー。 現在は癌と長寿に関与するテロメア探究の発祥地であるロックフェラー大学教授。 ガレンテ博士らと異なるのはテロメア研究の切り口と志です。 ランゲ博士のテロメア研究は、創薬を最終目的にする米国東部海岸のガレンテ博士らとは異なり食生活からテロメアの活性化をはかり、癌予防、長寿の達成が目的。 そのためか、世界で最も著名で規模の大きい食品...