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糖尿病のニュースと解説食在亜細亜:アジアの生鮮食材

タイの魚市場その6:タイの貝食文化: チャンピオンはタイアサリ(イヨスダレガイ:Paphia undulata)

(写真上)イタリアンレシピでアサリのスパゲッティーを試作(タイ).
食材はタイ国民貝のチャンピオンに推薦した日本人通称タイアサリ
味も価格も申し分なしです.
(イヨスダレガイ:Paphia undulata)

 

1.数少ないタイのメジャー食用貝

熱帯地方の食用魚介類は、温帯、寒帯地方に比べれば、多種ではありません。
タイ各地方のスーパーや大衆市場では常時数種類の貝が売られていますが、メジャーな品種はわずか。
マイナーを加えれば数百種にもなろうかという貝食王国日本と較べれば、タイランドの食用貝は地方のマイナーな品種まで探し、海産物が多い南部、東部を食べ歩いてもせいぜい二十種類くらい。
学者や養殖業者でもなければ貝は目視で識別さえできれば名前をおぼえる必要もありません。
功名争いをする学者や多数の貝殻収集家がいるだけに、貝の品種やネーミングには、ウンチクや能書きが飛び交いますが、
食材に細かい薀蓄(ウンチク)は無縁、美味しければよいのです。
美味しさは種類だけでなく育ち(食餌、生育環境)。
同じ種類でも味は産地で大きく異なります。
自国産と良否の比較をせずに、純粋に地場産、アジア特産を探し、楽しむのが良いでしょう。
タイは近隣諸国と較べても貝の種類は多くありませんが、首都圏のレストランでポピュラーなミニアカガイ(赤貝)、タイアサリ(浅利)、タイハマグリ(蛤)、バカガイ(ムール貝)、都会の市場で見るその他のマイナーな貝類を紹介します。

 

2.ミニ・アカガイ(ハイガイ:Tegillarca granosa)

 

 

(写真上)ホーイ・クレーン.日本人通称ミニアカガイ(ハイガイ:Tegillarca granosa)

 

キロ60バーツ前後.メジャーな貝類の中では最も安い種の一つ。ミニアカガイは同じフネガイ科のアカガイ(Scapharca broughtonii)に、味覚はかなわぬまでも、日本でアカガイモドキとして使用されるサルボウガイ(Scapharca kagoshimensis)となら比較しても遜色ありません。
(ハイガイも味は産地ごとに異なります)
英名でブラッド・コックル(Blood cockle)といわれるように血の色したたるコックル。コックル(cockle)とは世界中に広く分布する
ザルガイ(Vasticardium burchardi)類のことです。
ザルガイ類は世界各地の砂浜で必ずといってもよいほど拾えます。
ハイガイは灰貝。灰は石灰の灰です。砕いて産業用石灰として使用したからです。調理はルワック(茹でる)か、パオ(焼き)が主流。ホーイは貝のことです

(写真上)
ハイガイ(Tegillarca granosa)の中華風甘辛ソース.(ニャチャン)

 

アジアではミニアカガイは(屋台などの)外食ではできるだけ食べないこと。
ミニアカガイに限らず、アジアの魚介には細菌や寄生虫だけではなく肝炎ウィルスの危険があります。
タイでは日本のサルボウガイ(Scapharca kagoshimensis)と比較できるほど、新鮮なものを手に入れるのは至難。
食体験の少ない日本人が美味しいと感じながらも生臭いと評価するのは、単に鮮度が落ちているだけ。
ミニアカガイは本来とても美味です。

(写真上)
ホーイ・クレーン(Tegillarca granosa)の唐辛子ソース煮(バンコクのレストラン)

 

どの魚介類にも言えることですが、新鮮魚介類に良い香りはあっても臭みなどありません。
タイランドは生鮮魚介類の流通制度が完備されていませんから(というより無いに等しい)、鮮度が保証されないのが「玉に傷」。
タイはベトナム、カンボジアなどインドシナより鮮度への関心が薄いかもしれません。
トレイにパックされていると腐臭がわかりませんが、バンコクの大手デパート(セントラル)の生鮮売り場でさえ腐った魚介が販売されることが珍しくありません。

(参考写真上)
九州有明産のサルボウガイ(Scapharca kagoshimensis:魚屋さんでキロ500円くらい).

(参考写真上)ベトナムのハイガイ(Tegillarca granosa)(ホーチミン市)

(参考写真上下)
ベトナムで売られる灰貝.比較的大粒が多いが小粒
(写真下右)とは分けて販売している。(ニャチャン)
見た目ではやや異なるが種類分けする必要もないくらい味は同じ。大小は手間の問題でしょう.

 

3.タイアサリ(イヨスダレガイ:Paphia undulata)

 

(写真上下)日本人通称タイアサリ(イヨスダレガイ:Paphia undulata).
表示はキロ. 100から120バーツ(270から330円弱).
なによりも生命力が強いからか、たいていの小売り店で活き貝の鮮度が維持されています。

タイアサリのスダレガイ(Paphia)類はマルスダレガイ科ですからハマグリの親戚。
交雑の激しい日本のアサリ(Ruditapes philippinarum)ほど文様の変化はありません。
英名はハマグリを意味するクラム(clam)。
本来は香りが全く異なるのですが、食材としてのみ楽しむ欧米人には、アサリもハマグリもスダレガイも美味しければ同じなのでしょう。
タイアサリはバラエティーに富んだ料理法が楽しめる美味しい貝。
主観ですが、価格、安定供給量、味、鮮度からジャッジしてタイアサリを、タイ貝のチャンピオンとして推薦したいと思います。
本来はトップに挙げたタイ人の愛するミニアカガイ(ホーイ・クレーン)が、味の良さ、価格の安さ、普及度からみればチャンピオンですが、他のアジア諸国でも広く普及しているため希少性がありません。
また鮮度の良いものが少ないためにチャンピオンには推薦できません。

(参考写真上下)
日本でスダレガイ(Paphia lischkei)と通称されるアケガイ(朱貝: Paphia vernicosa)
赤色の足が特徴的(湘南の魚屋でキロ780円/2015年)。
ソフトな食感には欠けますが香りが良いですから、味噌汁、スパゲッティー、ガーリックソテーなど和洋中料理にマッチします。
アサリ(Ruditapes philippinarum)を特産する愛知県産がほとんどのようですが、殻文様の変化はアサリに近いと言えます.
マルスダレガイ科は交雑が進むと同定がむつかしい貝が出現するかもしれません。

(参考写真上)
日本のアサリ(Ruditapes philippinarum:愛知県三河湾)
写真左が酒蒸し、右は日本のアサリで作ったアクアパッツァ
日本のアサリには多様な文様 があり美しい。

 

4.タイハマグリ (meretrix castaまたはmeretrix ovum)

 

品種に関する議論様々ですが、食材としては単にハマグリ(meretrix) と呼べばよいでしょう.キロ30バーツ.当然、味は海域で異なります.(パタヤ:タイ)

(写真上)通称タイハマグリ (meretrix casta)か(meretrix ovum).(パタヤ:タイ)

ミニアカガイ、タイアサリの二つに続くメジャーは、これも通称タイハマグリ (meretrix casta:meretrix ovum)。
取材した蛤(タイハマグリ)はマレーシア東海岸、タイのプーケットから、カンボジアに近いラヨーンまで広範囲に産します。
味に大差はありませんが交雑しているのか、海域により亜種もいくつか考えられるのでしょう。
ハマグリは大衆市場でも比較的良好な鮮度を得ることができます。

日本で絶滅したといわれる伝統的ハマグリのように大きくもなるのかは不明ですが、タイの市場で売られるサイズはチョウセンハマグリ(Meretrix lamarcki)、タイワンハマグリ(Meretrix meretrix )などと同様に4センチくらいまでの小さいものがほとんど。下記の韓国、マレーシアのハマグリと見た目を比較してください。

(参考写真上)
左は韓国大衆レストランのハマグリ料理(ソウル)
右は同じくマレーシア大衆レストランのハマグリ料理(クアラトレンガヌー)

いずれもニンニク、牡蠣ソースのシンプルな味付け。

(参考)ベトナムではこの色をパンダハマグリと通称しています。(ホーチミン)

中国華南に産するミスハマグリと通称されるMeretrix lyrataと同じものです。
上のタイハマグリ写真をご覧になればわかりますがタイにも同じ文様があります。
いずれにせよアサリ(Ruditapes philippinarum)やハマグリは色柄で分類するものでは無いでしょう。
日本のアサリも外来が混じり交雑していますから、分類し続ければ際限がなくなります。

 

5.タイムール(ミドリイガイ:Perna viridis)

 

(写真上)ミドリイガイ(Perna viridis)(パタヤ:タイ)

(写真上)ミドリイガイ(Perna viridis)のマリネー(タイで自家製したもの:バンコク)

(写真上下)
モエギイガイ(Perna canaliculatus:グリーンリップ)
(オークランド:ニュージーランド)

アジアではイガイ類をチャーハンやスープに混入させる調理が多いために、むき身でも売られます.

鮮度が重要ですから、日本人には殻つきの活き貝がお奨め。むき身の購入はお奨めできません。

(写真上)チェンマイのレストランで供されたモエギイガイ

 

殻が薄く緑色が強いモエギイガイ(オセアニアではパーナガイとも呼ばれる)は、タイの大衆魚市場では非常にポピュラー.キロ50バーツくらい(140円弱)。
ミドリイガイ、モエギイガイはフランス、スペイン料理で著名なムール貝(ムラサキイガイ:Mytilus galloprovincialis)に近似した、アジア、オセアニア版ムール(仏名:moule)(英名はマッスル:mussel)。
日本にはムラサキイガイのほか、バカガイ、カラスガイと呼ばれてきた在来種のイガイ(Mytilus coruscus)が有りますが、手間の割に安価すぎるためか、漁獲量はわずか.

(写真上)
日本でアサリとともにサフランライスに使用したイガイ(Mytilus coruscus)

(写真上)ヨーロッパ・イガイ(Mytilus edulis)(ブラッセル:ベルギー)
左が蒸し貝のマリネー.右がハーフシェル(生)

ベルギーの食材で有名なヨーロッパ・イガイは現地では生食もされます。ヨーロッパ・イガイは一般的に日本では売られていないと思います。
ムール系は欧米が世界総生産量(約20万トン)の半分以上を占めるといわれ、アジアはマイナーですが、観光客用途を含めてタイでは日本以上に普及しています.

 

6.タイ・バイ(Babylonia japonica)

 

(写真上)国産は激減しましたが、永らく日本人にはなじみのニホン・バイ(Babylonia japonica)近似種

写真はジャポニカと同じくエゾバイ科のソマリアバイ(Babylonia spirata valentiana)かベンガルバイ (Babylonia spirata Linnaeus)など南洋種と思われます。

キロ160から180バーツくらい.大きければ高くなります。
バイを通称する貝は内外ともにたくさんの種類がありますがインドバイ、ソマリアバイのように産地名を枕につける人が多い。
ヨーロッパにも外観は異なりますが味の近いヨーロッパエゾバイと総称されるウェルク(英語:whelk )、ブロ(フランス語::bulot)があります

 

7.タイオイスター(牡蠣)類には淡水産ヒレイケチョウガイも?

 

(写真上)ヒレイケチョウガイ (Hyriopsis cumingii )?(チェンマイ)

 

一見イガイ(ムール貝)に見えるが拡大すると様々な形の天然カキ様の貝.味は牡蠣にそっくり。イケチョウガイ(Hyriopsis schlegelii)はイシガイ科に属し淡水系.

(参考写真上左)ベトナム産天然カキ(Hàu).(ニャチャン).
右と上の拡大写真はプノンペン市場(カンボジア)で売られていたヒレイケチョウガイ?

(写真上)タイやマレーシアのレストランでみられる牡蠣は、日本のイワガキに近い形状.
(写真はバンコクの市場)輸入物を扱うレストラン、販売者もあるので産地不明が多いですが、サイズのばらつきが多ければ天然岩牡蠣とみて良いでしょう。

 

8. サンゴ礁に根付くコンク貝(コンチ)ほか

(写真上)コンク貝(コンチ)系(ソデガイ、ホラガイなど)

インドマガキ (Strombus decorus)(西日本で見ることができるマガキガイ:Strombus luhuanusの近似種)
ソデガイ系各種がむき身で売られている.殻つきの販売は個数単位.(パタヤ・ナクルア大衆市場)
コンク系など大型貝は他の貝にくらべ非常に高価.一つ150バーツ(約450円:下左はハブガイ)
英名::Geography Cone.学名::Conus geographus

(写真上)
コンクに混ざり猛毒アンボイナ:Conus geographus、イモガイのような貝や
テングガイ(Chicoreus ramosus)類も売られていました(パタヤ:タイ)

(写真上)
日本人通称ミニホタテ(イタヤガイ科のタカサゴツキヒガイ:amusium pleuronec)

ツキヒは月日の意.下の写真最手前もツキヒガイ.キロ100バーツ

(写真上)ビーチ・レストランの炭火焼き.
オニテナガエビ、バナメイエビ、スルメイカに加え、貝はミドリイガイ、ミニアカガイ、マルスダレ貝類の日本では珍種といわれるクチベニツキガイ(Codakia punctata)に近い品種
(ラーン島:パタヤ)

 

9.タイ南部でアワビ系ミミガイ養殖の試み(プーケット:タイ)

 

(写真上)プーケット・アバロンファーム・レストラン(プーケット近郊シレー島:Sirey Island).

アワビ(ミミガイ科)の原型ともいえるミミガイ(耳貝:Haliotis asinina Linnaeus)を養殖しています。
写真は初回取材時(2003年)。

(写真上)プーケットで養殖されたミミガイ(Haliotis asinina Linnaeus)

ミミガイ(耳貝:Haliotis asinina Linnaeus)は美味しい貝ですが、サイズに限界があり、トコブシサイズの割には日本のアワビと同じか、それより高価なのが難点。価格パフォーマンスが悪すぎますので、わざわざ食するほどのものではありません。ミミガイは耳の形に似ていることからの命名。
日本ではフィリピンの養殖用ミミガイ稚貝がトコブシとして売られることがあります。

(生鮮食材研究家:しらす・さぶろう)
初版:2011年04月22日
改訂版:2014年4月

 

 

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