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糖尿病のニュースと解説食在亜細亜:アジアの生鮮食材

旧フランス領インドシナの食文化(11): ベトナムの鳥インフルエンザワクチンA(H5N1)接種鶏の危険性
ベトナムの鳥インフルエンザワクチンA(H5N1)接種鶏の危険性

大衆的な生鮮市場で売られる「活き鶏」.(プノンペン:カンボジア)
日本人が「活き魚介類」にこだわるのと同様に
鶏食文化を持つ国のグルメは鮮度を重要視します。
市場で鶏の解体や販売用活け鶏に近づくのは危険。

 

 

 

1.ベトナムは鳥インフルエンザ危険地域

今年2014年のゴールデンウィークはベトナムが観光地のトップ。
人気のあったタイの内乱が収まらず、比較的安全性が高いベトナムが昨年の5割増しだったそうです。
ベトナムはまだ発展途上。経済規模こそタイの半分くらいを超えましたが、食の安全性に関してはタイに較べてはるかに劣ります。
アジアの魚介類のビブリオ菌汚染、抗菌剤汚染は広く知られていますが、意外に知られていないのが鶏の鳥インフルエンザ・ワクチン汚染。

ベトナムは鳥インフルエンザの震源地とされる中国奥地と隣接しているだけに、鳥インフルエンザはアジア有数の危険地。
ワクチン接種の様々な安全性は様々な意見があり、議論されていましたが、結局ベトナムは経済的な観点から鶏への予防ワクチン接種を選択しています。

問題は接種鶏が元気に(?)にウィルスをまき散らすこと。
すでに鳥インフルエンザはヒトヒト感染の危険性が高くなりましたが、鶏からヒトへの感染は珍しくありません。
また鶏に接種したワクチンが鶏肉により人体に及ぼす影響も未知。
安全性の確認ができるまでには10年以上の経過が必要でしょう。

鶏食が文化のアジアではどこの生鮮食材市場でもマル鶏が売られています。
1キロ150円くらい.(ジョホールバル:ML)

2003年の流行時に高病原性鳥インフルエンザH5N1
(highly pathogenic H5N1 avian influenza)は
ベトナムの41人を筆頭にアジア地区で60人の死者を出し、
すでにヒト・ヒト感染が疑われるケースもありました。
その後2014年初までに約650人が感染し380人が死亡しているそうです。

ベトナムの長距離列車内で売られるお弁当.鶏食文化を象徴する若鶏の香味揚げ.

 

2.鶏に鳥インフルエンザ・ワクチン接種を選択したベトナム政府

鳥インフルエンザがアジアで蔓延しだした2003年以来、
ヴェトナムでは2005年までだけでも約4500万羽の鶏やあひるが処分されました。
損失は養鶏農家に重くのしかかり、当時の政府は完全な補償をすることが出来ず、結局、ベトナム政府は2005年8月から順次、全土の鶏とアヒルを対象にワクチンを接種することを決定。
すでにウィルスを持っている健康な鳥の問題もあり、根本的解決かどうかは当初から検討の余地がありましたが、当時では最も現実的な防御策だったのでしょう。

(写真上下)アジアでは排卵前の鶏卵も好まれています.

 

3.なぜ鶏に接種する鳥インフルエンザ・ワクチンが危険か

ベトナム政府は2005年のワクチン接種で最終的に4億本になるワクチン代に、3700万ドル(約42億円)を支出(1羽に2度の接種が必要)。
2005年末までに全体で2000万羽に適用されましたが、当初の優先接種地域は、死者の出た流行地域の南部ティエンザン省(Tien Giang province)と北部ナムディン省(Nam Dinh province)、中部カンビン省(Quang Binh Province)。
鶏用インフルエンザ・ワクチンは、中国、パキスタン、メキシコなどでテストしたものですが、当時のワクチンは中国製で、鶏インフルエンザH5N2タイプと鴨インフルエンザH5N1タイプの2種類。
当初、世界保健機構(WHO), 国連食糧農業機関(FAO)、米国食品医薬局(FDA)など関係当局はこの処置を歓迎し、結果のデータを心待ちにしていましたが、懸念どおり問題が発生してしまいました。
それは感染鶏を全て排除する方法に較べ、ワクチン接種により感染しても生存可能な鶏のウィルスが体内で死に絶えていないことです。
実際にその後に鳥インフルエンザが人に感染し死者が出ているのはワクチン接種鶏が、ウィルスをまき散らしている地域。

アジア諸国では何処にもワクチン接種鶏がいますから飼育の現場からは遠ざかるべきでしょう。(カンチャナブリ:タイランド)

 

 

4.タイとベトナムでは10年前から人感染事例が

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言われます。高病原性鳥インフルエンザ。
どこの国も他国に知られたくない鳥インフルエンザ汚染の実態。
情報が出なくなりましたからH5N1(highly pathogenic H5N1 avian influenza)も2004年には風化して、話題となることが少なくなりましたが、実際には深刻化していました。
タ イ・ヴェトナムでは2004年から2005年の1月21日現在までに52件の人感染が報告され、37人の死者がでています(WHO)。両国では、昨年秋 ごろから、感染鳥からの伝染とは異なり、
看病などによる人人感染(human-to-human transmission)が疑われるケースが発生する ようになりました。
9月にタイのカンペーンペット県(Kamphaeng Phet)で発生した家族3人のケースに続き、年末には ヴェトナム北部(発生県は不明)で、46歳と42歳の兄弟がH5型に感染し、46歳の兄が2005年1月9日に死亡しています。
情報や検体が少ない中で、変異ウィルスの同定には困難が伴い、タイの家族3人のケースも、鳥インフルエンザの人から人への感染疑いが濃厚ではありますが、いまだに断定が出来ていません。
2005 年1月26日にWHOが新たに発表したニュースは、1月21日にヴェトナム南部のドンタップ県(Dong Thap)で死亡した35歳の婦人と、同じく南 部の臨海部バクリウ県(Bac Lieu)で14日に死亡した17歳の少年のケース。
2003年からヴェトナムでは鳥インフルエンザの人感染が多発してお り、年間では20人を超えたと言われます。
12月中旬ごろから2004年にかけての死亡者だけでも9人を数えます。
タイのケースを含めて、これまでは幼児の死亡 者が多かったのが、昨年後半からは元気の良い成年に拡がるようになりました。
野鳥に根付いているだろうと想像される鳥インフル エンザ・ウィルスの防御策は決め手がありません。
発生地、発生が予想される地域では、鳥類への接触や非加熱、加熱未熟な鳥料理を避けることがもっとも重要 。

 

 

鶏肉は内部が70C以上まで加熱する必要があります。
界保健機構(WHO)、米国疾病管理予防センター(CDC)などではサーズ(SARS)同様に、治療に当たる医療関係者にも、人人感染を疑う警告を出しています。
*ドンタップ県(Dong Thap)はカンボジアに接するメコン・デルタMekong River Deltaの基の部分に立地する産業が豊かな県です。バクリウ県(Bac Lieu)はデルタの臨海部。

 

5.インフルエンザ・ウィルスの遺伝子型

インフルエンザはウィルスの遺伝子によってA. B. Cの三つの型に分けられています。
この中でも、トリ・インフルエンザの属するA型は亜種となる変種が数百種類も多様に造られて流行する型。
重篤な症状を示す広域な流行性の新型は 主としてA型によって引き起こされます。

インフルエンザ・ウィルスは球形のウィルスですが、表面に無数のスパイク突起があり、このスパイクが人体などの細胞に食い込んで結合したときに感染症状が現れます。
スパイクの中身は赤血球凝集素ヘマグルチニン(Hemagglutinin:HAタンパク質)と
ノイラミニダーゼ 酵素(Neuraminidase:NAタンパク質)という糖蛋白質。
スパイク中の二つの糖蛋白質が大きな変化(抗原変異)を起こしたときに新型が生まれます。インフルエンザの型は二つの糖蛋白質の記号によって、血清亜種を表現します。
下記がその例です。

 

A(H5N1):2003年から流行しているトリ・インフルエンザ
A(H1N1):1918-19年に、世界中で2000万人以上、米国だけで500,000人が死去した
スペイン風邪 (Spanish flu)
A(H2N2):1957-58年に世界で10万人近くが死去したアジア風邪 (Asian flu)。
A(H3N2):1968-69に香港から世界に広がって5万人近くが死去した香港風邪(Hong-Kong flu)

 

6.ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus)とは

ニューカッスル病ウイルスはパラミクソウイルス科(Paramyxo virus)に分類されます。
鳥類に広く感染しますが、食用では鶏、七面鳥、雉、ウズラなどの発病率が高く、非常に致死率の高いウィルスです。
現在ではワクチンの接種により、完全に防ぐことが出来ます。
感染症状は呼吸不全様の呼吸器症状、 脚麻痺などの神経症状、緑色下痢便が特徴。
毒性が強い場合は出血性潰瘍が見られます。
鶏舎などや、感染野鳥により伝染します。
原因ウイルスが自然界に常在しているため、食用鳥類へのワクチン接種が行われています(2005年現在)。

 

7.鳥インフルエンザ(Avian Influenza)とは?

トリ・インフルエンザは病勢から2つの型に分類されています。
高病原性(強毒型)のA1ウイルスHPAI(High Pathogenic Avian Influenza)
低病原性(弱毒型)のA1ウイルスMPAI(Mild Pathogenic Avian Influenza)
H5, H7には強毒のものがあり、低病原性(MPAI)が発生すればHPAIウイルスの流行の原因になり得るということが認識されつつあります。
1997年に香港ではトリ・インフルエンザ香港型A-H5N1と同型のウィルスに18人が感染して6人の死亡が報告されました。
HAPIのウィルスは、鶏の致死率が高く、家禽ペスト (Fowl Plague)と呼ばれ、法定伝染病に指定されています。
トリ・インフルエンザの病原体は、Orthomyxoviridae familyに分類されるオルソミクソウイルス(Orthomyxo virus)。
一本鎖RNAを遺伝子として持つウイルスです。
インフルエンザ (influenza、flu) はRetro virus、Paramyxo virus、Picorna virus、Orthomyxo virusなどのウィルスが代表的な種類。
トリ・インフルエンザは、2005年までにHAタンパク質タイプが15種類、NAタンパク質タイプが9種類分離されています。
歴史は古く、1902年に北イタリアのブレシアBreciaでH7N1が発見されたのが、最初の報告といわれています。

日本でのHAPI高病原性強毒型発生は、1924年に千葉県で発見されて以来、報告がありませんでした。
潜伏期間は約10数時間後から7日間位。
鳥類の糞中のウィルスも気温が低い場合は数日間生存するといわれます。
野鳥類は伝染源ですが、野鳥自身は感染しても発病率はきわめて低いようです。

 

8.(参考)リアソータントウィルスとは

哺乳類の体内に複数の型のウィルスが入り、合体して混血になること。
鳥インフルエンザウィルスは人間に感染しないとされていましたから、鳥感染ウィルスと人間感染ウィルスの双方に感染する豚が元凶といわれています。
リアソータントウィルスと呼ばれる場合は、インフルエンザウィルス表面のスパイク群にある、二つの酵素の双方か、どちらかが変異を起こして、サブタイプ(例A5からA9、N1からN2)が変わっているのが通常です。
パンデミックが恐れられるのは、このようにサブタイプが変異する場合で、原因不明な場合は、通常シフトと呼んで警戒しています。
しかしながら、最近はこれまでのドリフト(細かな株の変異)とシフトの概念、リアソータントの概念を変える必要があるかもしれません。
複雑極まる感染経路の追求と、二つの酵素の中でもノイラミニダーゼ(NA)酵素の分離同定が非常に困難なために、
結論は出ていないようですが、CDCはA(H5N1)ウィルスがサブタイプに大きな変化がないままに、人間同士の感染力が強いウィルスに変異した可能性を警告しています。同時にこれまでの学識とは反する事象として、豚など哺乳類を介さずに、鶏から直接人に感染するウィルスに(何処かで)変異している可能性も指摘しています。
ウィルスの小さな変異(新株)でも大流行(パンデミック)の可能性があります。

 

9.(参考)ヨーロッパで流行したリアソータント・ウィルス

2001年から2002年にかけて、 ヨーロッパを中心に世界的に流行したインフルエンザからは、ヒトのA(H1N1)型とA(H3N2)型のリアソータントと思われるA(H1N2)型ウィルスが分離検出されました。
豚と人間のどちらが複合させたかの結論は出ていません。
人間の体内で異なる型のウィルスがリアソータントしたケースも考えられています。
問題となっているのは鳥インフルエンザA(H5N1)がサブタイプの変異を起こさない株の変異(ドリフト)でありながら強毒を持った可能性があることです。
現時点のヴェトナムではサーズなど複合感染の色々なケースが推定されていますから、まだ結論は出ていません。

 

10.(参考)シフト(shift)と抗原不連続変異(antigenic shift)

リアソータントなどによりウィルスに不連続な抗原変異がおきること。海外の学者は抗原不連続変異(antigenic shift)と呼んでいます。
ウィルス表面のスパイク中の二つの赤血球凝集素酵素のヘマグルチニン(Hemagglutinin:HAタンパク質)と
ノイラミニダーゼ 酵素(Neuraminidase:NAタンパク質)の双方か、どちらか一つが変異をおこします。
ワクチンが効かないためにパンデミックの基となります。

 

11.(参考)ドリフト(drift)と抗原連続変異(Antigenic drift)

インフルエンザに度々感染するのは、主として赤血球凝集素ヘマグルチニンの変化が早いA型インフルエンザが、細かな変化を起こして、人間の抗体を避けていくからですが、この変化を海外の学者はAntigenic drift(抗原連続変異)と呼びます。
二つの酵素のサブタイプには変異が見られずに、酵素に小さな変異(種株)(strain)の変異(ヘマグルチニンの場合はウイルスゲノム第4分節上の塩基配列の変化による)が見られます。
一般的にはワクチンがある程度有効とされています。
欧米で流行したA(H3N2)ウィルスはA(H3N2)(Fujian/411/2002-like viruses)が中心ですが、このA(H3N2)の(Fujian/411/2002)がドリフト部分です。
遺伝子(塩基配列)全てが同一ではないため「様」(よう、like)という表現を使用しています。

初版:2003年3月
改訂版2005年1月
改訂版2009年12月
改訂版2014年5月

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