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癌(がん)と発癌物質のニュースと解説

長寿社会の勝ち組となるには(その32) 白血病治療の副作用を軽減する腸内微生物叢

*MSKまたはMSKCC(Memorial Sloan Kettering Cancer Center:
メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター)
*BMT(bone marrow and stem cell transplants:骨髄と幹細胞の移植)
(参考)
長寿社会の勝ち組となるには(その31) 腸内微生物叢(フローラ)バランスの崩壊 炎症性腸疾患(IBD)が癌の発現、進化を促進する

腸内フローラ・バランスの崩壊 IBDと癌の発現、進化
NHKの人体シリーズ第1回(腎臓)で腎臓疾患の主原因が医薬品と 言い切った山中伸弥博士も第2回(腸)では、癌を誘発する腸内微生物叢(microbiome) のアンバランスが抗生物質の乱用と生菌サプリメントの過剰摂取を原因とするとは 言えませ

1. 白血病治療の副作用を軽減する腸内細菌叢

白血病治療薬「キムリア(商品名」の公的医療保険適用(22日から)を
厚生労働省が決定したことが報道されました(2019年5月15日)。
キムリアの重大な副作用(*サイトカイン・リリース・シンドロームなど)が
懸念されている時期でしたから白血病医療関係者ならずとも
そのスピード感ある発表は驚きでした。
米国ではキムリアは約5,000万円を要しますが、厚生労働省の努力により日本の
公定価格(薬価)は3,349万円。
それでも破たんする瀬戸際といわれる医療財政の現状を考えると
先般の皮膚癌等の治療薬オプジーボ同様に驚くべき巨額。
高額療養費適用で低所得者なら個人負担の上限は年間12万円ですから、
ありがたいことと受け止めますが、高額医薬品ばかりが開発される背景を
知ると素直に喜べません。
志ある医学者たちの難病予防の研究や、大衆的がん治療法の開発に
巨額な公的投資を期待したいところですが、現状ではその案件は見えていません。

高額医薬品の効能や副作用問題が未解決の時期に厚生労働省が
認可を急ぐ理由の一つに「公的医療保険適用を嫌うクリニック」などが
認可済みの国より新薬を代行輸入し、藁をもすがる患者に多額の医療費を請求する
事態の発生防止がありますが、それだけでしょうか。
*サイトカイン・リリース・シンドローム:
サイトカイン放出症候群(cytokine release syndrome:CRS)
抗がん剤など抗体医薬品投与により炎症性ホルモンのサイトカイン(生理活性化物質)が過剰放出され
悪寒、発熱などで気分が悪くなり、サイトカイン・ストームと呼ばれる危険な状態になること。

2. 競泳選手の池江璃花子さんと白血病

競泳選手の池江璃花子さんが白血病闘病中に閉鎖していたブログを
再開することがマスコミの話題となっていますが、苦しい治療を乗越えて快方に
向かったならば、うれしいことです。
白血病の現段階の治療法は(新薬キムリアを除けば)造血細胞の
移植(骨髄移植)しか決め手がない難病。
ドナー(donor)の白血球の型が患者と完全一致することはほとんどありませんから
その移植治療も人それぞれのオーダーメイド。
そのために苦痛を伴う大量の抗がん剤を移植前に使用し、自身の免疫力を
一旦白紙状態に近いところに戻し、自己免疫がドナーの造血細胞を
拒絶しないようにします。
white and red plastic tools

3. 困難が伴う血液幹細胞の移植(BMTによるGVHDの発症)

骨髄移植や幹細胞移植(BMT:bone marrow and stem cell transplants)は
骨髄癌(leukemias), 血液がん(lymphomas)の治療に最も多くの人に
選択されています。
血液幹細胞移植は2014年1月現在で世界中に100万件を超える治療例がありますが
(失敗統計が公表されていませんから成功率など詳細は不明)
困難が無いわけではありません。
患者とドナー(donor)の白血球型が完全に一致しない場合に
多くのケースでドナーの移植組織片(graft)が患者の免疫細胞に拒絶される
移植片対宿主病(graft -versus-host disease:GVHD)が発症します。
この障害除去には世界の叡智が注がれ、多くの試みがありますが、医薬品投与が主流であり、
いまだに満足すべきものではありません。

4. MSKのロバート・ジェンク(Robert Jenq)博士

この難題に1970年代から取り組んでいるのがニューヨークのマンハッタンを
拠点とする*MSKのロバート・ジェンク(Robert Jenq)博士。
がん医療や癌種の研究では世界で最も高名な研究者の一人です。
消化器組織(the gastrointestinal tract)に常在する
細菌叢(ミクロビオータ—:the microbiota)は免疫細胞の正常化に
大きな役割をはたすことが知られていますが、ロバート・ジェンク博士は
この作用が移植片対宿主病を和らげる鍵となるだろうと、有用菌の特定と
作用機序の研究をつづけています。

人体の細菌叢の大部分は腸内(gut flora)に存在し、1000 種を超える細菌が存在します。
主なものは、Firmicutes、Bacteroidetes、およびActinobacteria であり、
含まれる遺伝子は推定500万種類。
(微生物個々の解説は長くなりますので省略いたします)
腸内善玉菌の種類や量は年齢、健康状態、性別などで異なり、それも常に
変化しているといわれますが、この中で博士が当初から注目しているのは
消化器官に多く含まれる主要善玉菌のブラウティア・コッコイデス菌(Blautia coccoides)です。

5. メモリアル・スローン・ケタリングがんセンター(MSK)

ロバート・ジェンク(Robert Jenq)博士が所属するMSKは1884年に
「ニューヨークがん病院」としてマンハッタンに創立された世界一古く
かつ規模の大きい私立がんセンター。
約1,000人の医師が400種の癌(がん)を対象に年間60万人の
患者を診ています。
現在は*メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターと呼ばれ
近隣のウェチェスターやロングアイランド、ニュージャージーに
7カ所のセンターがあります。
*MSKまたはMSKCC(Memorial Sloan Kettering Cancer Center)
1275 York Av. , between 67th and 68th Streets, Manhattan

6. ロバート・ジェンク博士を悩ます抗生物質による善玉菌の死滅

ブラウティア・コッコイデス菌の研究に没頭するロバート・ジェング博士は
近年になり、過去数十年の消化器内常在バクテリアの性格を特定する
膨大な*遺伝子データを解析し、その実証の助けとしています。
*遺伝子データ解析:genetic sequencing technologies

博士がブラウティア・コッコイデス菌(Blautia coccoides)を失っているマウスにそれを
投与した結果、移植片対宿主病の予防に著しい効果があったそうです。
ところが世界で実施されている現行の治療法では、
「良いと思って処方している抗生物質」がブラウティア菌を含めた
善玉微生物(バクテリア)を殺してしまい、多くの患者が移植途上で
この菌を失ってしまっていたそうです。

ジェンク博士によればその理由は
ほとんどの幹細胞移植はドナー(donor)からの
同種異系幹細胞移植(an allogeneic hematopoietic stem cell transplant)です。
したがって施術された患者は好中球減少性発熱(neutropenic fever)に罹ることが
多いため、その治療に抗生物質を投与し、善玉微生物(バクテリア)までを減少させる
ことがほとんどです。

加えて幹細胞移植患者は食欲が無い栄養失調状態がほとんどであり、
点滴(nutrition intravenously :IV)で栄養素を与えることになりますが
点滴では一般食で期待できる食材よりのブラウティア・コッコイデス菌を含めた
各種善玉菌を補充できません。

ブラウティア・コッコイデス菌は日本の伝統的な味噌、しょうゆ、酢など醸造食品に
多用される麹に含まれます。
グルコシルセラミドが主成分といわれますが、いつもながら、あわててこの成分をサプリメントとして摂取すればよいと考えるのは短絡的で危険。
米国厚生省の資金援助で多くの機関が参加して、どのようなバランスでバクテリアがGVHDに影響をあたえるか(how the balance of intestinal bacteria can affect GVHD)など、まだまだ研究途上。
安全性の高い善玉菌としての摂取は醸造食品などに限られます。

ジェンク博士も自身のブラウティア菌研究が途上であることを強調し「ブラウティア・コッコイデス菌を人為的にサプリメントなどで補給したり、グルコシルセラミドの摂取で人体の細菌叢バランスを崩すことの危険性」を警告しています。
ブラウティア・コッコイデス菌は分類学上も未明部分があり、摂取量による善悪分岐点を含めて
いまだに研究途上の微生物です。

7. キムリア(Kim Leah Novartis)とは

キムリアとは、スイスの大手製薬企業ノバルティス社(Novartis)が開発した抗がん医薬品。
2017年8月30日に、使用対象をごく限定して米国食品医薬品局(FDA)から承認されています。
キムリアはこれまでの免疫療法(immunotherapy)と同じく、患者の体からT細胞を取り出し、遺伝子操作を加えて体に戻すACT(adoptive cell transfer)手法の延長線上ですが
キメラ 抗原受容体T(胸腺)細胞療法CAR-T:Chimeric antigen receptors therapyと呼ばれる部類です。

「CAR-T」は危険性の大きい手法のために、その実施に対して世界の研究機関がいまだに議論中。
メモリアル・スローン・ケタリングがんセンターのジェンク博士ら有力な研究者も
否定的な論文を発表しています。

ノバルティス社によればキムリアは「患者ひとりひとりから採取されたT細胞(胸腺免疫細胞)を自社製造施設で、がん細胞やその他の細胞の表面に発現するCD19抗原を特異的に認識し攻撃するよう、遺伝子導入により改変します。
その後、改変されたT細胞(CAR-T細胞)は、培養、厳格な品質検査といったステップを経て、最終製品として、患者が治療を受ける医療機関に輸送されます。
CAR-T細胞が患者の血液に投与されると、CD19を認識し攻撃する際に伝わる刺激により、
CAR-T細胞自身が患者の血液内で増殖します」

ただし添付文書ではキムリアは小児血液がんなど
急性リンパ性白血病(ALL:acute lymphoblastic leukaemia)の限られた患者のみに
使用すべきであり、死亡または生命を脅かすような反応である
「サイトカイン・リリース・シンドローム」が起こる可能性があると警告しています。

*キメラ 抗原受容体T(胸腺)細胞療法(CART- T:Chimeric antigen receptors therapy)
胸腺免疫細胞(T細胞)を含む白血球を患者から取り出し血液は体内に返す。
胸腺免疫細胞(T細胞)を実験室で(CART)に修正し、百万個以上を作成した後、
それを体内(血管内)に返す療法。

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