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健康寿命を延ばす若返り第2話 WHOが健康被害を招く合成甘味料のメタアナリシスを公開:異性化糖が腎疾患と老化を促進するAGEを産生
WHOが健康被害を招く合成甘味料のメタアナリシスを公開:異性化糖が腎疾患と老化を促進するAGEを産生

1.WHOが公表した合成甘味料の健康被害

6月12日の日経新聞夕刊は一面トップに三段抜きの見出しで「WHO 甘味料控えて」と意表を突く記事を掲載しました。
日経が掲載した記事の副タイトルは
「(人工甘味料)は低カロリー、体重管理に貢献せず」。
日経の記事はWHOが5月に発表した288件の関連研究を分析(メタアナリシス)した結果、「アスパルテーム、アセスルファムk、スクラロース、ステビアなどノンシュガーといわれる糖質系甘味料は肥満防止に3ヶ月以内ならば効果がみられることがあっても、6か月以上となると人工、天然に関わらず、肥満改善に寄与しないばかりか脳卒中など心血管疾患や各種生活習慣病誘発リスクの可能性が高まる」との忠告がベースです。
「WHO advises not to use non-sugar sweeteners for weight control in newly released guideline」
15 May 2023
advisesと柔らかい表現ですが、6か月以上の使用ではリスクありとの警告に近い内容が含まれています。
すでにフランスのINSERM(国立保健医学研究所)がコホート(cohort:大規模疫学的調査)の「the NutriNet-Santé study」を続け、数年前に「人工甘味料は様々な慢性疾患の病原となり発がん性(carcinogenicity)と関連」と発表していたことがあるからでしょう、
 
WHOという国連の組織は、メタアナリシスは可能ながら、独自の研究機関を持たず、公衆衛生、食の安全性関連は米国CDCやFDAが主導しています。
今回のWHOの公表を医薬品、加工食品などのメガ企業と密接な関係を持つ米国民主党が容認しているならば異例。
 
日経新聞は現政権政策のプロパガンダに協力はしても、否定することが無かった、ある意味では経済政策広報の役割を果たしています。
加工食品業界の国際的メガ企業が生産する製品の「食の安全性」に関わる指摘はバイデン政権同様に避けていますから、今回の掲載はやはり異例です。
 
当然、日本の産業界は猛反発しているようですが、食の安全性を完全に確保できるのは半世紀以上の時間が必要ですから、可否は疫学的調査に依存せざるを得ません。
この記事でも「不明点はまだある」との「ただし書き」がありますが、ダイエット飲料などの利用者は「君子危うきに近寄らず」が賢明でしょう。
現在の日本では危険が指摘されていた人工甘味料に替えて「果糖ブドウ糖」が多くなりましたが、健康被害リスクがさらに高いといわれますから消費者は戸惑うばかりでしょう。

 

2. フランスのINSERMが決めつけた「人工甘味料は様々な慢性疾患の病原」

農業大国であるフランスは食と健康に関する研究の最先進国。
米国、ドイツと異なり加工食品、食品添加物の安全性に関して関係企業とは一線を画しており、消費者志向の研究が数多くあります。

INSERM*(国立保健医学研究所)は食生活四大悪、五大悪の一つといわれる人工甘味料(artificial sweeteners)に関して、永らく「*様々な慢性疾患の病原」と呼び産業界に注意を促していました。
*the aetiology of various diseases
ことに発がん性(carcinogenicity)に関してはいくつかの実験により危険性を示す結果を得ていましたが、確たる疫学的証明がない、動物実験(animal models)や実験室(in vitro)での研究が主体でしたので、近年はウェブをベースにしたコホート(cohort:大規模疫学的調査)の「the NutriNet-Santé study」を続けていました。 
この疫学的調査は国民へ人工甘味料の危険性を納得させるために、INSERMの公衆衛生学担当役員で世界的に著名な*M.トゥヴィエ博士がリーダーとなりました。
*INSERM (French National Institute of Health and Medical Research)
 フランス国立保健医学研究所
約15,000人の研究者、エンジニア、技術者、博士課程修了の学生と300超の研究所を擁する、ヒトの健康に全面的に特化するフランス唯一の公的研究機関(wiki)
*Dr Mathilde Touvier
マチルダ・トゥヴィエ博士:ソルボンヌ・パリ北大学(Sorbonne Paris Nord University)で公衆衛生学、疫学、統計学を学び、国立工芸院(Conservatoire national des arts et métiers)や米国のコロンビア大学、カリフォルニア大学などでも疫学研究をした気鋭の女性公衆衛生疫学者 

 

3. 人工甘味料は発がん性(carcinogenicity)と関連

「the NutriNet-Santé study」と名付けられた疫学的コホート調査は、人工甘味料と発がん性(carcinogenicity)との関連(associations)を調べるのが主目的。
生活習慣が似た男女42才前後(42.2 ±14.5)の地域住民ウェブ会員約17万1,000人を対象としたもので、毎日の食事内容を報告してもらい、人工甘味料摂取量を計量。(調査の詳細は省略)

フランスのコカ・コーラの甘味は砂糖(sucres)35gのみです.

調査対象地域住民の食生活に使用されている人工甘味料はアスパルテーム(Aspartame)58%を筆頭にアセスルファムカリウム(acesulfame K)29%、スクラロース(sucralose) 10%の3種類が総計97%を占めており摂取量が増えるほど癌リスクが増大することが判明しました。

研究調査論文は3月24日の医学研究誌( PLoS Medicine Journal)に掲載されました。
(人工甘味料の詳細は省略)
国連によれば2018年の世界の癌による推定死亡者は約950万人。発症者1,800万人。
​世界76億人口の中で、先進諸国を除けば推計ですから、統計的には目安にすぎせんが、意外に少ない感じがします。
世界で推計950万人の死亡者に対して日本は約35万人。
これは実体でしょうから、先進国としては多すぎる人口比です。
最近5年をみれば死亡者は漸減していますが、罹患者は減少に転ずることがなく倍増しているようです。
日本人の癌(がん)は死因の30%以上を占め、先進国の中では最高位(人口比)です。
遺伝子解析が進んで、白血球や血液の遺伝子配列が解明されつつありますから白血球型、血液型の遺伝子相違による民族的な癌(がん)発症数の差異が証明されるかもしれませんが、
摂取食材の差異が発症に大きな影響を与えていることに多くの疫学的研究があります。

 

4. 敬遠される人工甘味料の「逃げ道は果糖ぶどう糖液糖(異性化糖)」

健康被害の疑いが濃くなったアセスルファムK(acesulfame potassium)アスパルテーム(aspartame:商品名はパルスウィートなど)、L-ファニルアラニン化合物サッカリンNaなど人工甘味料は、いまだにかなりの量が加工食品に使用されていますが、近年はその代替として異性化糖が多くなっているのに驚かされるでしょう。

酵素反応などで果糖(フルクトース)を異性化させたのが異性化糖ですが、天然果糖や砂糖とは本質が異なる*合成果糖。
日本では天然甘味や砂糖だけの加工食品を探すのが難儀といえるほど異性化糖が普及しています。
異性化糖は砂糖より、はるかに安価で低カロリー。
保存、味覚などにもメリットがあるといわれます。
体の錆(さび)といわれ老化の促進が容姿に如実に現れるAGE(終末糖化産物)は糖蛋白の老廃物といえるものですが、砂糖に較べて異性化糖によるAGE産生量がはるかに大きいことが知られています。
日本では清涼飲料ばかりでなくヤクルト、カルピス、ポカリスウェット、アクエリアス、リポビタン、アリナミンなどの健康飲料(最近は同名で砂糖主体のタイプもあります)。
塩辛類、かまぼこ、つみれ、さつま揚げなど練り物、辛子明太子など、ほとんどの水産加工品。
キムチ鍋、牡蠣鍋など各種即席鍋料理スープ、焼き肉、焼き鳥たれなどが軒並みに異性化糖を使用しています(初版時調査)。
保存性が良いために観光地のお土産食品(漬物、ジャム、飲料、菓子類)なども大半の製品が人工甘味料か異性化糖(*high-fructose corn syrup:HFCS)を使用。
異性化糖は食品表示ラベルに「果糖ぶどう糖液糖」などいくつかの表現で示されています。

上のラベルは日本で販売されているコカ・コーラ500mlの成分表示ラベル(初版時調査)
「果糖ぶどう糖液糖」は異性化糖の表示.この表現の場合は果糖が50%から90%含有ということ.
下のラベルは米国中部で販売されているコカ・コーラの成分表示ラベル.甘味は砂糖が39%使用されています。

*異性化糖の製法はいくつかありますが最も多いのがコーンシロップ(corn syrup)。
遺伝子組み換えされたトウモロコシ(corn)のでん粉から化学分解でコーンシロップ(ブドウ糖液)を作り、その液をさらに酵素反応などで果糖(フルクトース)を異性化させたのが異性化糖
日本では清涼飲料水、ドリンク剤や漬物など加工食品に使用することが認められており、トクホ認定の健康飲料まであります。

人工甘味料や異性化糖は砂糖(ショ糖)の代替として肥満や糖尿病患者に朗報と強調され、「糖質カット」「ダイエットには必須」などと表現された商品ともなっていますが米仏では人工甘味料ばかりでなく異性化糖を危険合成添加物として敬遠し、極力使用を中止しています。
タンパク質の糖化反応によるAGE(終末糖化産物:Advanced Glycation End Products)が老化や癌、生活習慣病、腸内細菌叢バランス悪化の原因となると恐れられているからです。

 

5. AGE(Advanced Glycation End Products終末糖化産物)とは

異性化糖による産生が多いといわれる終末糖化産物(AGE)(Advanced Glycation End Products)は総称であり化学的には幾つもの種類がありますが、その定義は「タンパク質と糖が加熱化合した物質」。
研究が進むとともに、近年では老化や癌、腎疾患、生活習慣病の原因となると恐れられています。
AGEを恐れる欧米人は異性化糖を避けていますが、商品はほとんど売られていません。
AGE(終末糖化産物)は異性化糖による産生のほか外因性として肉や卵などの動物性タンパク質が「焼く」「揚げる」という調理時に「*焦げてしまうほどの高温処理」で調理された時に発生します。
この時に異性化糖との化合が糖に較べ特に大量となるといわれ、20年前くらいから外因性AGEが糖尿病性腎症のリスクファクターとなる可能性が研究者により指摘されていますから避けるべきでしょう。
*メイラード反応(Maillard reaction)とは異なり炭化まで進んだ時、内因性では血液中の糖濃度が高い糖尿病で活発にAGEが
作り出されることが解っています。
血管内で生み出されたAGEは血管壁に蓄積し動脈硬化を促進させ、糖尿病、腎疾患に限らず高脂血症、高血圧といったメタボリック症候群やアルツハイマー型認知症のケースでもAGEの生成が脳卒中や心筋梗塞といった血管疾患のリスクを高めています。

 

6. 日本の化学合成食品添加物数は先進国で最大

日本は認可済み化学合成食品添加物数が先進国中で最大の350種類以上。
認可済み添加物総数の3分の1を占めます。
これはイギリスの15倍、フランスの10倍、アメリカの3倍といわれます(初版時調査)。
 
人工甘味料や異性化糖は砂糖(ショ糖)の代替として肥満や糖尿病患者に朗報と強調され、「糖質カット」「ダイエットには必須」などと表現された商品ともなっていますが米仏では人工甘味料ばかりでなく異性化糖を危険合成添加物として敬遠し、極力使用を中止しています。
タンパク質の糖化反応によるAGE(終末糖化産物:Advanced Glycation End Products)が老化や癌、生活習慣病、腸内細菌叢バランス悪化の原因となると恐れられているからです。
現在では「果糖ブドウ糖」は、ほとんどのハム、ソーセージなど加工肉の保存、着色に多用される*「亜硝酸ナトリウム」と並んで、最も使用量が多い食品添加物の一つです。
*亜硝酸ナトリウムは日本では許可されていますが国際がん研究機関*IARCでは発がん性が明確であるというグループ1に指定されています。
*IARC(International Agency for Research on Cancer)

 

7. 体の錆(さび)といわれるAGE(終末糖化産物)が老化を促進

日本でも異性化糖は激しい健康被害議論が続いていますが、行政レベルの現状は受け入れ可能。
AGE(終末糖化産物)は糖蛋白の老廃物といえるものですが、異性化糖は砂糖(ショ糖)に較べてAGE産生量がはるかに大きいことが知られています。
加齢により体内に多いコラーゲンなどタンパク質の代謝が遅くなりますが健康な人体には損傷されたタンパク質の修復機能があります。
体の錆(さび)といわれ、老化の促進が容姿に如実に現れるAGE(終末糖化産物)はタンパク質の修復機能を低下させる物質(細胞の老化)としても注目されています。

甘味料生産の化学工業化が始まってからはまだ30年から40年くらい。
危険性も安全性も立証できる年数ではありません。
より危険な腎臓疾患、ガンなどに対する安全性はこの先数世代まで確認できません。

 

8. AGE(終末糖化産物)の作用を制御する抗酸化食材

AGE(終末糖化産物)によってミトコンドリアの活性が低下するのを回復させるには抗酸化作用が強い野菜や果物のポリフェノールを充分摂取することです。
人類は永い食生活の経験によりそのことを知るようになりました。
特に効果的なのは「レスベ」、赤色ブドウ、紫色ブドウのスチルベンや「アサイー」、赤カブ、赤キャベツなどのアントシアニン系です。

2018年5月18日初版
2023年6月18日改訂

 

 

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