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糖尿病のニュースと解説

アジアの食用蟹文化(3): 上海ガニはなぜ高い:宣伝上手が作り上げた高級食材

(写真上)上海ガニの蒸し煮.(中国広東省広州のレストラン)

 

1.希少種でない上海ガニの不思議な高価格

マニアが楽しみにしている
上海ガニ(チュウゴクモクズガニ:Eriocheir sinensis :Chinese mitten crab)
のシーズンとなり、すでに食した方も多いのではないでしょうか。
淡水、汽水、海水など広い範囲に生息する、上海ガニは秋の訪れを感じる粋な食材と、
価格にこだわらず愛する中国人富裕層。
その文化に親しむアジア諸国の中国系富裕層も少なくありません。
こってりした濃厚なカニみそは時期にもよりますがオスもメスも非常に香りが良く、
食感は高級な赤ウニ粒のよう。

しかしながら上海ガニは良い評価をする人ばかりではありません。
小型で可食部分がほとんどカニミソ(蟹味噌)にかかわらず
ブランド・カニともなれば中国沿岸部大都市の高級レストランでは超高価.
日本では庶民に縁遠いアカウニやバフンウニを食べるのに比べても、さらに高価格。
市場ではそこそこの大きさの毛ガニ一杯と同じくらいの価格。
風流人と言えども躊躇する人が多いのもまた事実。
価格と味のパフォーマンスをどう判断するかはマニアと一般では異なるでしょうが
どこにでも生息するモクズガニ(ツガニ、ズガニ)ですから
美味しいから高いというのは説得力に欠けます。

(写真上)上海市西方にある蘇州市相城区陽澄湖産(ヤンチャンフー)の上海ガニ.
(東京上野の生鮮市場)
ブランド・タグがついていますが本物かどうかは、わかりません.

*(2015年2月上旬:東京都上野アメ横センタービルで陽澄湖産として売られる
活き上海ガニは国内で違法に養殖されていたことが判明.摘発されました.
従前より違法養殖、詐称が続けられていたといわれます)

 

2.上海ガニの価格が高いのは一部の養殖地域

中国産の上海カニは大河川の長江沿いをはじめ数多くの養殖場で大量に育てられています。
ブランド品は江蘇省産の陽澄湖蟹(ようちょうこ:ヤンチャンフー)と大閘蟹(たいこう)。
双方ともに都市部では価格が高いことと、偽物が多いことで著名。
*大閘蟹は漁獲法の梁(やな)由来の名。

ブランド蟹とその他の蟹の相違を見出すのは至難にかかわらず、
地方と都市、レストランの格によって
価格は3~5倍、場合によっては10倍くらい異なります.
中国の広州、福州など地方都市、上海、北京、香港などの大都会、どこでも、
レストランを厳選し、大きさ、重さと時期を選べばリーゾナブルに美味しく味わうことも
不可能ではありませんが、観光客が探すのは難しいかもしれません.

日本の市場ではブランド品のオスが定価で一匹700円から2,500円くらい(2014年)。
ただし価格は時期による需要と供給で異なり、安い時はその半値くらい。
シーズンに日本の高級中華レストランで1人3匹くらいを使用する「上海ガニ尽くし」ならば
2万円以上はするでしょう。
可食部分が少ないですからマニアはそのくらい食べなければ満足しないようです。

ところがブランド蟹を産する陽澄湖沿いに連なる販売店ではテイクアウトで
一匹150円くらいから700円くらい(2010年).
*どの種のカニも、サイズが大きくなると価格は跳ね上がります.

香港島のレストラン浙江軒(zhejiang heen)の上海ガニ(2014年10月4日取材)

 

3.上海ガニとモクズガ二は同種?異種?

上海ガニ(上海毛がに:Eriocheir sinensis)は古くから欧米に生息していますが、
日本でモクズガニ(Eriocheir japonica:Mitten Crabs )(イワガ二科:Grapsidae)
と呼ばれるカニが近縁種(同種?)といわれます。
ところがモクズガニ(ツガニ、ズガニ)とチュウゴク・モクズガ二は異種なのか同種なのか、
いまだに議論されています。
どちらかが地域多様化したともいわれ、亜種といわれるほどの差異もないために
Mitten Crabs* といえば上海ガニ(Chinese Mitten Crabs)を指し、
ほとんどの学者が上海ガニとモクズガニが同一としています。
*Mitten は多毛な鋏(爪)がミット型手袋を連想させるから。

上海ガニは手でむしる.香港の浙江軒

 

4.意図的に価格が吊りあげられた上海ガニ(チュウゴク・モクズガ二)

上海ガニのレストラン価格が高いのは中国系富裕層の多い地域だけ。
消費需要が活発なのは中国沿海部と香港、それに中国系人が主体のシンガポール、台湾、
自称グルメの多い日本。
ところが本来、チュウゴク・モクズガ二は各国で産し、希少とはいえない繁殖力の強いカニ。
数十年前の中国地方都市ではお皿に山盛りにしてボイル・シュリンプのように食べていました。
年配の日本人なら経験者も多いと思います。

中国人グルメがチュウゴク・モクズガ二の旬を楽しむ習慣は古くからあったようですが、
35年前くらいから意図的に「高額食材」になり始めたようです。
現在でも中国各地で大量に産し、安価で食されている大衆的食材が
ブランド化によって高値を付けるのは都市部の富裕層、外国人相手の
マーケッティング戦略なのでしょう。

 

5.上海ガニ(チュウゴク・モクズガ二)の価格は安くなるか?

消費者がコストパフォーマンスの悪い都市部の上海ガニを
ボイコットすれば安くなるはずです。
食用の動植物は同種でも餌や環境により食味が大きく異なりますから
上海のモクズガニが美味しいのも、また事実。
ただし、中国産の上海蟹は大量生産による養殖環境の悪化を防ぐために、
抗生物質を大量投与すること、成長促進のためのホルモン投与などが、
かねてより指摘されています。
生命力が強いカニですから養殖の餌や環境を工夫すれば
上海近郊産の美味しいカニを他の地域で養殖することは難しいことではないでしょう。
実際に東京上野で陽澄湖産として売られる活き上海ガニが国内で違法に
養殖されていたことが判明.摘発された事件がありました(上述)

モクズガニ(静岡県伊豆狩野川産)

 

日本のモクズガニはキロ2,000円位(オスメス混合)。
通販でも3,500円位で販売されています。
天然が多いために上海ガニと味が異なるでしょうが
養殖により味を改良することは難しくないでしょう。

 

6.世界で嫌われる危険外来生物のチュウゴク・モクズガ二

モクズガニ(上海ガニ)は生命力が強く、欧米では有害外来生物として毛嫌いされ、食する人も稀。
2004年5月に成立した環境省の
「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」に基づいた、禁止生物リストが
同年6月に施行されました。
議論されていた上海蟹は、規制が難しいとして、一応対象外となりましたが、
他省が寄生虫の問題で、生の上海蟹の輸入、日本での養殖を禁止する可能性が話題となっています。
このカニは寄生虫類、特にウェステルマン肺吸虫の中間宿主となることがあり要注意。
また最近は養殖場の水銀、PCBなどの汚染、抗菌物質汚染が進んでいるようで
熱調理しても危険といわれています。

(生鮮食材研究家:しらす・さぶろう)
2004年5月:初版
2014年10月:改訂版
2017年5月:改訂版

 

 

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