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世界の健康と食の安全ニュース

世界の生牡蠣市場を支配する日本のマガキ:日本の生牡蠣とノロウィルス

岩手県のマガキ(山田湾).大震災の打撃から立ち直りつつあります。
生牡蠣なら宮城県を含めた三陸といわれる美味なマガキ.
海岸に迫る緑と荒海から湾内への強い水流.牡蠣は豊饒な海で清浄に育ちます.

 
 

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これであなたも生牡蠣博士第一話:

1.生牡蠣産業の将来と問題点

生牡蠣産業はマニアックともいえる愛好者が世界中に多い割に、この20年間成長していません。
養殖海面の汚染による寄生虫やヘルペスの蔓延により各国の生産量が低下。
供給が細り、価格が高騰していることが最大原因と言われますが、ボディーブローのように効いているのが
摂食者のアレルギー発症増加。
ノロウィルス(後述)、A型肝炎、腸炎ビブリオ菌、赤潮毒などでの中毒患者が絶えませんが、
一旦中毒すると、それからは食するごとに、頭痛、痙攣、発疹、嘔吐、下痢、呼吸困難など
アナフィラキシーを含む原因不明のアレルギー症状が出るようになり再度の摂食が困難といわれます。
また、それが母子遺伝するのではないかと喧伝されています。
これにより生牡蠣ばかりでなく、牡蠣加工食品まで摂食できなくなる人が漸増し、牡蠣愛好者は
増えるどころか、漸減していくのではと筆者は懸念しています。
モラルの低い関係業者、韓国産などの偽装輸入品混入、産地直売の無殺菌生牡蠣などを排除し
安全性確保に全力をあげることですが、アレルギー未発症者を大事にし、
原因となる病原感染を未然に防ぐことでしょう。
このままでは産業が廃れていく可能性を否定できません。
「これであなたも生牡蠣博士」はグリコーゲンはじめジンクとVB12が最も優れた健康食材を
安全に楽しく、末永く食せるように、また、内外のシーフードレストラン、オイスターバーで
楽しく注文できるように考えながら連載いたします。

 

2.養殖牡蠣の主要品種

牡蠣は分類学上、軟体動物門 (Mollusc)、二枚貝網 (Bivalvia)、
イタボガキ科 (Ostreidae)に属します。
イタボガキ科には3属あります。

*オストレア(Ostrea)属,
*クラッソストレア(Crassostrea)属,
*ピクノドンタ(Pycnodonta)属.

日本各地の海岸には様々な形状の牡蠣殻が打ち上げられます。
テトラポットや防波堤にはムール貝と共に天然の牡蠣も付着しますが
可食部分はほとんどありません。(神奈川県藤沢市江の島海岸)

牡蠣は世界に100種類以上あるといわれますが、食用として重要な品種は
10種類もないといわれています。それもほとんどは天然。
養殖は圧倒的にマガキ(Crassostrea gigas)が多く、その他の数種類は
イースタン(Crassostrea verginica)を除くと生産量がわずかです。
牡蠣の豊富な種類を売り物にするレストランなどでは、同じ品種であっても産地名を付け
異品種として勘定しています。
養殖牡蠣は収穫年によって、同じ品種でも
産地とその海域(潮流、塩分濃度、水深、海藻など)、養殖方法、サイズ、
収穫年によって異なる味覚を楽しむことが出来るからです。

マガキ以外の食用牡蠣品種
クラッソストレア属(Crassostrea):米国西海岸で養殖されているバージニア種
クラッソストレア属(Crassostrea):オーストラリアのロック・オイスター(養殖は少量)。
オストレア属(Ostrea):米国西海岸で復活しつつあるオリンピア種
オストレア属(Ostrea):フランスのブロン(米:ベロン)など
オストレア属(Ostrea):ニュージーランド、チリのブラフ・オイスター(養殖は微量)。

日本の養殖牡蠣主要品種
日本ではフラットなオストレア属(Ostrea)の生産が少なく、
大きな市場に出回るのはクラッソストレア属(Crassostrea)のマガキ、イワガキがほとんど。

岩手県山田湾のマガキ。同じ産地、同じ養殖場のマガキも生育状態が異なり、
形状が様々になる.

日本産の牡蠣は6種類
*クラッソストレア・ギガ(Crassostrea giga)(マガキ)
*クラッソストレア・ニッポナ(Crassostrea nippona)(イワガキ)
*クラッソストレア・アリアケンシス(Crassostrea ariakensis)
(別名クラッソストレア・ヴィヴラリス C. vivularis)(スミノエガキ)有明湾の通称ヒラガキ.セッカ
*クラッソストレア・シカメア(Crassostrea sikamea)(シカメガキ)
*クラッソストレア・エキナータ(Crassostrea echinata)(ケガキ)
*オストレア・デンセラメラーサ(Ostrea denseramellasa)(イタボガキ)
生産地、収穫年により、同じ品種でも形態、成長速度、グリコーゲン含有量等に違いがあります。
また牡蠣は亜種、雑種が出来やすいとも言われています。

秋田県男鹿半島の天然イワガキ(Crassostrea nippona)
天然貝は殻にヒレシャコガイのような
多重のヒレ(fin)がある。
3年を過ぎた貝の大きさは養殖物Mサイズの3倍以上。(戸賀湾)
300gから500gの大きさが多いが、マガキに較べて100gあたり3-5倍の値が付くため
養殖地が全国的に拡がっている。2012年度の推定出荷量は1500トン(殻付き重量)

茨城県産イワガキ(Crassostrea nippona)

 

3.日本の養殖牡蠣産業の将来

日本近海に約20-25種類が生息するといわれますが、養殖されているのは、
ほとんどがマガキ(クラッソストレア・ギガ:Crassostrea gigas)。
マガキは外国で通称ジャパニーズ・オイスター((Japanese oyster)、
パシフィック・オイスター(Pacific oyster)といわれる種類。
その他で最近成果が出てきたのがクラッソストレア・ギガ:Crassostrea gigas)属の
イワガキ養殖(Crassostrea nippona)。
養殖場所によって味が大きく異なりますが、割烹や居酒屋では天然に比べて
安価なために多くの養殖イワガキ愛好者がいます。
イワガキのセールスポイントは身肉の大きさ。
ただし、内臓が大きい身肉に必ずしも愛好家が多いとは限りません。
先進国の欧米では小型が好まれる傾向がありますから、評価はこれから。

近年は九州を中心にマイナーなスミノエガキ、シカメガキの養殖に
挑戦がはじまっています。
スミノエガキは過去にローカルな実績があるようで、米国チェサピークでも
導入検討があり、かなり認められたようですが、没になった理由は今一つはっきりしません。
世界に食用出来る天然牡蠣品種はいろいろありますが、200年を経て
主要品種が絞られたのにはわけがあります。
スミノエガキ、シカメガキ、イタボガキも日本では永い養殖の歴史を持っていますが、
メジャーになれなかったのにはそれなりの理由があるのでしょう。
広島、宮城など古くからの産地で業者が半減し、新興産地が急増しているようですが、
生牡蠣はまず安全性。加えて生産コストが安く、美味しいことが最優先条件。
味、可食部分の大きさ、販売価格(生産コスト)を考慮するとローカルな天然牡蠣は
珍品の域を脱皮するのが至難。
マーケッティング上の差別化のためのマイナーな天然牡蠣養殖は観光地の
「かき小屋」で販売されることが多いようですが、焼牡蠣はともかく生牡蠣は安全性が担保されません。
「牧場からそのままの牛乳」とPRして未消毒(ノン・パストライズ)のミルクを直売する危険
に通じます。

米国でクマモトといわれ普及しているのがシカメガキと決め付ける人が米国にもいるようですが、
差別化のための情報といわれ、遺伝子解析の報告は知る限りありません。
独自の学名を持つシカメガキそのものがマガキないしはその亜種という説もあります。
半世紀以上前にはシカメガキが輸出されたこともあるかもしれませんが、
現在の美味しくコストの安いクマモトはマガキの延長線上という説が大勢です。

日本でもオストレア属のベロン(ブロン)の養殖を小規模に試みた人がありました。
宮城県気仙沼湾の唐桑町舞根地区の(有)水山養殖場(畠山重篤代表)ですが
(2004年現在)、2011年の大震災で打撃を受け、現在は復興計画中。
ブロンの再生産は不明ですがブロンは美味しい牡蠣として著名。養殖は困難が伴うようですが
元来メジャーな牡蠣。成功すれば大きな市場があります。

日本の生産額は約110億円/1998年。生産量は38000トン(むき身)前後で漸減傾向。
売上数字は2012年段階でもあまり変わりません。
2011年の東北大震災で種牡蠣を全国に供給する宮城県の牡蠣産業が
壊滅的被害を受けたこともあり、今後も楽観は許せません。
養殖生産量の約半分20000トン前後を広島県が占めます。
岡山、兵庫を加えると瀬戸内海産が圧倒的過半数。
その他の主要産地は第二位の宮城県が5、000トン前後。
岩手県、三重県が続きますがいずれも成長していません。
東北産は生牡蠣に定評がありますが2011年以降は震災の影響で10分の1くらいに激減。

島根、京都、新潟、秋田など日本海沿岸地域と
太平洋の三陸、茨城が名産だった天然イワガキ。
近年は各地で養殖に成功.単価が高く、有望な品種として市場の成長株.
写真は熊本県天草近海産の養殖イワガキ(Crassostrea nippona).

4.佐藤忠勇氏による生牡蠣滅菌法の発明

佐藤忠勇氏(1887年~1984年)によって1925年に志摩半島の的矢湾に設立された
佐藤養殖場が開発した、「オゾン・紫外線併用殺菌海水装置」は生牡蠣を出荷するのには
必須の設備となっています。
この装置は、紫外線による殺菌灯を海水に1分間照らして無菌状態にして、
その海水をパイプで送り込み、シャワー状に牡蠣に降り注ぐシステム。
汚水は水槽の底から流れ出るようにして、再び牡蠣が汚水を取り込まないように工夫してあります。
この中で牡蠣を数日間飼育すると、体内にあったものが全て排出され、
20時間で細菌や内臓の汚れをすべて吐き出します(佐藤養殖場の情報)。
殺菌された牡蠣はグリコーゲンなどが減少するといわれ、加熱する牡蠣は殺菌しないほうが
美味しいと言われています。

消費者まで人手を経ないで届くパック詰めの生牡蠣は、「むき身」や「他人が開いた殻付き牡蠣」に
較べ安全度が高い.
生ガキ愛好者の唯一の選択肢、ともいえるノロウィルス、A型肝炎対策といってよい.
殺菌後出荷に早くから取り組み、産業汚染の少ない海域を持つ東北産がお奨め.
賞味期限は製造日から3日間.ただし最終日(三日目)に食するのは避けたほうが良い.
最近は消費期限のみを表示する生産者がいるが、不誠実であり、避けたほうが良い.
宮城県産の清浄度が評価されているために、広島など瀬戸内の生産者が宮城産をパックしている
ケースが複数ある.

 

5.牡蠣の食中毒がノロウィルスと呼ばれるまで  

牡蠣に当たる、という表現で多発していた中毒症状の大部分が、
ウィルスに起因すると解明されたのは比較的最近のこと。
牡蠣から感染するウィルスはヒトカリシウイルス科(Caliciviridae)に属する、
カリシウィルス(caliciviruses) で、
当初は小型球状ウイルス群(SRSV:Small Round Structured Virus)と
呼ばれていました。
小型球状ウイルス群は冬期(11月~3月)に多く発生し、
ウィルスが牡蠣などの二枚貝(あさり、ほたて、はまぐり)の中腸腺に蓄積されています。
牡蠣は海中においてエラで呼吸する時に、プランクトンと一緒に小型球状ウイルス群を吸い込み、
中腸腺に運び込んでSRSVを濃縮蓄積すると考えられています。

*SRSVとノーウォーク様ウイルス 
1968年にアメリカ、オハイオ州のノーオーク(Norwalk)で児童に集団中毒が発生し、
1972年になって病原ウィルスの検出に成功したため、2002年の学会では
ノーウォーク様ウイルス(Norwalklike viruses:NLV)と名付けました。
後にノーウォーク様ウイルスはSRSVと同じことが判明し、米国ではSRSV を
NLVと呼ぶ学者が多くなりました。
ノーウォーク様ウイルスによる胃腸炎は,これまでに患者数で2300万人、入院者は5万人、
死亡者が310人と記録されています。(2003年CDC米国疾病管理センター)

*新種のノーウォーク様ウイルス
その後日本でもSRSV類は総称してノーウォーク様ウイルスと呼ぶように
なりましたが、この頃、欧米ではすでにノーウォーク様ウイルスを
ノロウイルス( Norovirus )と総称するようになりました。
近年になり、ヒトカリシウイルス科には遺伝子の異なるウィルスが次々に発見され、
発見地の名前が漸次つけられています。

*ノロウイルス( Norovirus )の症状と対策
ノロウイルス( Norovirus )は食中毒の65%を占める原因ウィルスといわれますが、
小腸でウィルスが増殖する感染性胃腸炎で、潜伏期間は1-2日、
腹痛、吐き気、おう吐、下痢、発熱があります。

日本では1997年に食中毒原因物質として指定され、
第4類感染症に分類されました。
このウイルスは酸、アルコール、塩素(2003年現在の情報)に、抵抗性があり、
培養ができないことと、動物感染実験ができないことで、
多くのことがいまだに解明されていないといわれています。

免疫は数ヶ月で失われる上に、株の異なるウィルスには通用しません。
加熱による殺菌は、60度では30分以上でも不十分ですから、
100度は必要。
現在、生牡蠣は食品衛生法によって海水中の細菌数が基準を満たしている海域で
養殖されたもののみとされていますが、体調が悪いとき、過労時は生牡蠣の摂食、
または過食は避けるべき。(国立感染症センター)。

ヒトカリシウイルス科のノロウィルスとは
遺伝子が異なる同科のウィルス。
発見地の名前が付けられています。
Ø サッポロウイルス(Sapporo-like viruses SLV)
Ø スノーマウンテンウィルス(Snow Mountain virus)
Ø モンゴメリーウィルス(Montgomery County virus)
Ø ハワイウィルス(Hawaii virus)
Ø トートンウィルス(Taunton virus)
Ø ムーアクロフトウィルス(Moorcroft virus)
Ø バーネットウィルス(Barnett virus)
Ø アムールリーウィルス(アマルリーウィルス)(Amulree virus)
胃腸炎を起こすアストロウィルス(Astroviridae)も
過去にはカリシウィルス科に分類されていましたが、現在は別科目です。

(生鮮食材研究家:しらす・さぶろう)
初版:2004年3月
改訂版:2013年11月

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