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糖尿病のニュースと解説

糖尿病のニュースと解説

肥満と糖尿病はブドウ・レスベラトロールが予防する: PPAR、Th2インターロイキン、GLUTとは

1. 肥満と糖尿病のメカニズムに新たな展開 飽食の時代に先進国の永遠のテーマは万病の元である肥満防止ですが、飢餓が広がる国には カロリー制限効果どころか、栄養失調と、不衛生や免疫力低下による感染症の拡大があります。 食の問題は常に不公平ですが、健康を蝕む飽食を喜んではいられません。   2. 脂肪細胞の肥大化と脂肪細胞前躯体(preadipocyte)の増殖を レスベラトロールが防ぐ(ウルム大学:ドイツ) 少し前の話になりますが2008年6月15日からサンフランシスコで、 世界最大、最古の米国内分泌協会(The Endocrine Society)の 第90回定例総会が開催されましたが会期中の6月17日にプレゼンテーションされた ウルム大学(ドイツ)女性研究者の肥満のメカニズムに 一歩近づいた研究が多くの注目を集めました。 「肥満との戦いにブドウ・レスベラトロールが役立つだろう」 (Red wine's resveratrol may help battle obesity) ブドウ・レスベラトロールにカロリー・リストリクションと同様の効果があるならば 「脂肪細胞のサイズを変える機能の...
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インスリン感受性を魚油が促進 GPR120

アジア民族はⅡ型糖尿病が発現しやすい民族として知られ 世界糖尿病連盟 (IDF)の調査では現在のアジアの患者は約7,830万人。 2040年には1億4,000万人を超えると予想されています。 世界のⅡ型糖尿病患者が約4億人強に対し日本には約450万人. 同数に近い予備軍が存在するとみられていますから人口比(1.5%)から見れば約2%. 医療先進国としては少ないとは言えません。 タンパク質共役受容体GPR120Gとは (GPT:G protein- coupled receptors) 1.天然のオメガ3が炎症を軽減する作用機序の探求 天然の魚油には抗炎症作用があり、糖尿病に対しても素晴らしい働きをすることが 知られていますが、どのように作用して、効果的な機能を発揮するのかを 説明した人はいません。 2010年9月3日に発行された米国のセル・ジャーナル(the journal Cell:細胞ジャーナル)で、 肥満マウスを使い、オメガ3脂肪酸(EPA/DHA)が炎症を遮断し、 インスリン感受性を促進させて糖尿病を防ぐ、その作用機序に関する報告がありました。 「GPR120はオメガ3脂肪酸の...
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タイの「樹木菜」「極小野菜」の機能性成分(phytochemical)         日米工業化野菜の栄養素は?.

マンゴーの成木。たくさんの蕾と花をつけています。(チェンマイ) 広い庭のあるタイの家では樹高15メートルにもなる果樹を植樹し、身近に 樹木の若芽、シュート(幼莢)、若葉、つぼみ、花、樹皮などが収穫可能。 通年で得られるため、多くの人がそれらを野菜として利用しています。 商業用や愛好者が栽培する場合は収穫に便利な低木に仕立てます。 健康長寿と強精強壮に寄与するタイの伝統的樹木菜、極小野菜、香辛料の秘密: A secret of healthy edible shoots, etc 1.新鮮野菜の工業化、工場化で失われる栄養素 日本では新鮮野菜は歩留り向上を目指して工業化、工場化が進んでいますが、 工業化に伴う栄養素の低下はすでに世界中で懸念されています。 「Declining Fruit and Vegetable Nutrient Composition」 最近の50年間で新鮮野菜の栄養素が相当量減少しているという仮題で調査研究を 進めているのはテキサス大学農学部バイオケミカル研究所 (University of Texas Biochemical Institute, Austin)...
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アジアの瓜(うり)食文化: ウリ科の強精強壮成分シトルリンで酷暑を凌ぐアジア人の知恵

瓜類で最大の大きさのスイカも、極小の小玉がますます 増えていますが摂食必要量を満たしません. 強い体作りのためには伝統的な大玉がお奨め. 1.強壮効果のある夏の健康野菜は瓜類 ウリ類はスイカを筆頭にシトルリン(Citrulline)、テルぺノイド、ビタミン、ミネラル、繊維質が 豊富な、図抜けた健康食品。 アジア、中東、南北アメリカ、地中海沿岸部など熱帯、亜熱帯諸国では スイカを含めた瓜類の消費量が日本をはるかに超えています。 日本の温帯地域は5‐6月が瓜(ウリ:gourd)の旬。 各地方、各地域によって多様な瓜類を様々な呼び名で楽しみますが 漬物が多く、消費量は多くありません。 瓜類(gourd)は身近な野菜ですが、カボチャとズッキーニ、夕顔と干瓢が同じものだと知る人は少ない でしょう. 果実野菜、果物として身近なスイカ、メロン、キュウリ、ゴーヤ、カボチャ、ズッキーニ、冬瓜(とうがん)、 夕顔(カンピョウ)、ヘチマ、瓢箪(ひょうたん)はどれもが近い親戚. 緑黄野菜として高血糖を防ぎ、強壮の栄養価が高いことで知られます。 2.シトルリン(Citrulline)の含有量と健康効果は比例しな...
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ATPと合成コエンザイムQ10過剰摂取の危険性

エネルギー源となるエーティーピー(ATP:アデノシン三リン酸)とは: 合成コエンザイムQ10(Coenzyme Q10)過剰摂取の危険性 1. エーティーピー(ATP)は生命維持のエネルギー源となる物質 生命を維持するエネルギー源となる物質がエーティーピー(ATP:adenosine triphosphate) ATPとはDNA(遺伝子)の構成要素であるたんぱく質のアデノシン(adenosine)に リン酸を二つ余計にとりつけたものでアデノシン三リン酸とも呼ばれます。 三栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂肪)を摂取した人体で消化吸収された分子は 三つの経路(解糖、クエン酸回路、電子伝達)を経てエネルギー源となる ATP(アデノシン三リン酸)をつくります。 三つの経路は下記部分で反応されます。 a. 解糖:細胞質の液状の部分(細胞質基質、マトリックス)。 b. クエン酸回路(ATP回路):細胞内のミトコンドリアのマトリックス。 c. 電子伝達:ミトコンドリアの内膜。 2. アデノシン一リン酸(AMP)とアデノシン二リン酸(ADP) アデノシンにリン酸が結合したものには、アデノシン一リン酸(...
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一酸化窒素合成を促すシトルリンとは不思議なミネラル

シトルリンはたんぱく質を構成するアミノ酸と同様な成分で(遊離アミノ酸)、 窒素を 合成し人体の生命維持活動に関わっている重要な成分。 自然界ではスイカ、ニガウリなどに含有する成分として知られています。 シトルリンは人体では、たんぱく質が作り出した窒素やアンモニアを基に、 絶え間なく体内合成されていますが、 体内で合成されたシトルリンは複雑な回路を経て、窒素やアンモニアを再生します。 この合成、再生過程でアルギニン、オルニチン、アスパラギン酸、尿酸、グルタミン酸などを 合成しますが、窒素、アンモニアを再生する機能が、生命維持、健康維持に 重要な働きとなります。 NO(一酸化窒素)合成を促すシトルリンとは: 1.  シトルリンの摂食量 シトルリンは単体で多量に摂食しても効果はありません。 2001年にノギボタニカルが発売した日本初のCoQ10はまたたくまに 日本中に広まりましたが、全ての消費者が正しい摂食をしているとは いえませんでした。 CoQ10もシトルリンも、その機能は栄養素、酵素など他の物質とともに、 協働して活性化するものです。 協働物質が不足していれば活性を失い、効果が激減しま...
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タイの健康野菜を探る(4):スリムなタイ庶民の食事と食材: スリムなタイ庶民は生野菜のミェンカムとトッピングを欠かさない

1. 生野菜の食べ方に工夫をするタイ人の食生活 タイ人は中国雲南省にルーツを持つといわれ、統一国家の建国は13世紀と比較的 新しい国ですが、外敵の侵略を防ぐことができたために、 独自の文化を築いてきました。 その背景は強い信仰心と闘争に耐える強靭な体。 最近の数十年はタイ料理が世界の関心を集めていますが 使用している食材はほとんどが外来でタイのオリジナルではありません。 ところが、その食生活はオリジナリティーにあふれています。 調理法にもインドシナ半島諸国や他のアジア諸国とは異なったユニークな バラエティーがありますが、最も優れているのは「健康食材を日常的に摂食する工夫」 要するに調理法とはやや異なる食材の「飽きない食べ方」でしょう。 熱射と感染症に負けない強い体作りに効果のある食材ならば徹底的に採り入れ、 自国の食文化として消化、昇華させているのがタイ人の食生活。 同じような食材は東南アジア各地にありますが、食べ方は様々。 健康的な食材を飽きずに、しかるべき量を日常的に食せるように工夫をしているのが タイ料理のユニークなところです。   2. スリムなタイ人を駆逐する欧米食文化 街頭...
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スイカのシトルリンとバイアグラ効果: 7月4日はテキサス州の「スイカの日」

7月4日は米国の独立記念日(Independence Day)ですが、 米国では南部、西部を中心に「スイカ・ゲーム」「スイカ・パンチ」「スイカ・サラダ」など 西瓜(すいか)が祭りの主役となります。 スイカの大生産地、テキサス州からはスイカとシトルリンの興味深いニュースが 発信され、毎年の盛り上がりに花を添えています。 生鮮スイカはシトルリンが豊富ですが、特に外皮(ラインド:rind)まで食すれば、 シトルリンの保健効果、強精、強壮効果が倍増するという研究です。 日本では外皮部分を漬物などで食用とする方法がありますから試してみてはいかがでしょう。 テキサス農業大学(the Texas A&M University)農芸化学部では赤身にも シトルリンを豊富にする品種の開発が進んでいるようです。 日本では赤みの多い小型スイカ(写真上)が一番人気.住環境によるのでしょうが 出来るだけ白い部分(英語ではrind)の多い大型を選んで食べましょう。 甘味はありませんが、白い部分(ラインド)には重要成分のシトルリンが豊富. 果実を楽しんだ後は漬物、煮物などにすれば、とても美味. *シトルリンは有用なア...
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米国厚生省ラムスデン博士 リノール酸過剰摂取に警告

リノール酸を過剰摂取する米国民: 米国厚生省ラムスデン博士が細胞炎症の危険性を警告 貧しい国、地域ほど低品質食用油の使用量が多いといわれ、 糖尿病、肥満の急増が社会問題化. 販売されている食用油の種類と量の多さは日本をはるかに上回ります. (スーパーマーケットの食用油:タイランドの地方都市) 1.マンモス化した加工食品製造業が健康被害を拡大する 昨年来、リノール酸過剰摂食の危険性を説き話題となった二人の博士は 米国厚生省のクリストファー・ラムスデン博士(Christopher Ramsden, MD)と 旧石器時代ダイエットとも呼ばれるパレオ・ダイエットを推進する ローレン・ゴーダイン博士(Dr. Loren Cordain)。 その接点は飽和脂肪酸の良さを見出し、不飽和脂肪酸過剰には害あることの 共通認識です。 肥満、認知症、糖尿病が急増する現代に最も必要といえる認識でしょう。 大量生産、コストダウンのために化学合成によって作られた食材、調味料、 添加物があふれている食品加工産業。 現代の工業化食品に頼る食生活から、つぎつぎに明らかにされていく健康被害。 サプリメントでさえ大量生産品...
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アジアの食用蟹文化(3): 上海ガニはなぜ高い:宣伝上手が作り上げた高級食材

1.希少種でない上海ガニの不思議な高価格 マニアが楽しみにしている 上海ガニ(チュウゴクモクズガニ:Eriocheir sinensis :Chinese mitten crab) のシーズンとなり、すでに食した方も多いのではないでしょうか。 淡水、汽水、海水など広い範囲に生息する、上海ガニは秋の訪れを感じる粋な食材と、 価格にこだわらず愛する中国人富裕層。 その文化に親しむアジア諸国の中国系富裕層も少なくありません。 こってりした濃厚なカニみそは時期にもよりますがオスもメスも非常に香りが良く、 食感は高級な赤ウニ粒のよう。 しかしながら上海ガニは良い評価をする人ばかりではありません。 小型で可食部分がほとんどカニミソ(蟹味噌)にかかわらず ブランド・カニともなれば中国沿岸部大都市の高級レストランでは超高価. 日本では庶民に縁遠いアカウニやバフンウニを食べるのに比べても、さらに高価格。 市場ではそこそこの大きさの毛ガニ一杯と同じくらいの価格。 風流人と言えども躊躇する人が多いのもまた事実。 価格と味のパフォーマンスをどう判断するかはマニアと一般では異なるでしょうが どこにでも生息するモ...
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サソリの蛍光物質に強精強壮効果が?

チャイニーズ・ゴールデン・スコーピオン(北京のレストラン) (Chinese golden scorpion:Mesobuthus martensii) サソリは節足動物.8本脚を持ち、カニの親戚.ゴールデン・スコーピオンは 中国で養殖され、北京はじめ各地で食べられています。 1.アジアのサソリ(蠍、蝎)食文化 東南アジアでは中国系を中心にサソリが 食材、漢方薬として広く養殖されており都会や郊外の多くの街で 手軽に入手できます。 街の屋台では強精効果が期待されているヒトデ、タツノオトシゴなどとともに 串に刺した焼きサソリ、揚げサソリが売られ、市場ではサソリがヘビや タツノオトシゴ、ヒトデなどとともに蒸留酒に漬けられて売られています。 漢方薬の全蝎(ぜんかつ)はキョクトウサソリ科(Buthidae )のアジアサソリ (Asian scorpion:Buthus martensii Karsch)が主。 中国の中北部や朝鮮に生息し、毒性は弱いといわれます。 キョクトウサソリ科(Buthidae )は種類が多く、毒性は強弱様々なようです。 アジアサソリ(Asian scorpion:Buth...
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旧フランス領インドシナの食文化(13): ベトナムの強精強壮海産物御三家:ナマコ、ヒトデ、タツノオトシゴ(後編)
ベトナムの強精強壮海産物御三家:ナマコ、ヒトデ、タツノオトシゴ(後編)

タツノオトシゴはそのユニークでユーモラスな姿が世界中で愛され、 ヒトデとともに多くの装飾品、玩具が作られていますが、強精強壮の漢方薬と しても永い歴史があります。 1.ナマコ(Apostichopus japonicus :sea cucumbers) 2.ナマコは朝鮮人参に匹敵する健康食品 3.2000年代にアジアでナマコ・バブル 4.アジアのナマコバブルにフロリダ州が乱獲禁止令 5.日本のナマコ産業は輸出が柱 6.ヒトデ(人手、海星:star fish)の薬効 (以上は前編に掲載) 7.タツノオトシゴ(竜の落とし子:sea horse:Hippocampus) 海産乾物屋で売られる乾燥オオウミウマ(大海馬:Hippocampus kelloggi)   タツノオトシゴの漢方薬は海馬とよばれ、薬膳料理にも使用されます. 他の漢方系強精強壮素材に較べれば価格が安いため、販売する 大衆的乾物屋もたくさんあります.(ニャチャン:ベトナム) タツノオトシゴはヨウジウオ科(Syngnathidae)タツノオトシゴ属(Hippocampus Hippocampinae) 見た目では理解しがたいで...
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旧フランス領インドシナの食文化(8):ジャンボタニシとエスカルゴ

日本流にいえば「貝売り少女」ですが「貝売り女性」(ニャチャン:ベトナム) 戦争の深い傷跡がいまだに残る市民ですが戦争を知らない若い女性には屈託のない笑みが. 1.旧仏領インドシナに貝類が豊富なわけ 旧仏領インドシナでは淡水系、海水系の食用貝が市場に豊富。種類が豊富なのは国民性もありますが、先進国で見捨てられた種類の貝がいまだに多数売られているからです。 貝類王国日本の都会ではすでにマイナーになった貝類が沢山ありますが、初めてインドシナ旅行に出かけた人や駐在した人が驚くのが通称ジャンボタニシ。 住血吸虫など寄生虫問題もあり、日本やタイ、シンガポールの都会では、ほとんど食べられなくなりましたが、旧仏領インドシナではいまだにどこの市場でも売られており、レストランでも名物料理扱いでメニューに載せられています。 2.ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ:Pomacea canaliculata) (写真上下)通称ジャンボタニシ(スクミリンゴガイ:Pomacea canaliculata) スクミリンゴ科リンゴ貝属スクミリンゴ貝。 タニシは日本、中国を含めてアジアでは大小含めどこにでも棲息しています。...
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アジアの樹の実食文化: 「強精強壮に食されるスカイフルーツ(マホガニー)はニームの親戚」
「強精強壮に食されるスカイフルーツ(マホガニー)はニームの親戚」

東南アジアの生鮮市場で木片のような食材が山積みになっているのが、スカイフルーツと通称される オオバマホガニー (mahogany:Swietenia macrophylla King ) の実。 売られているのは10x15㎝前後の大型楕円形果実の内皮。 果肉の下に種を覆うように細長い縦の内皮が幾重にもあります。 それをカットしたのがスカイフルーツ。 優れた抗菌性、抗酸化性が確認されています。   左がスカイフルーツ.右はアーティチョークですがイメージしてください. 東南アジア市場ではマレーシア、インドネシアで通称tunjuk langit 。 英語ではスカイフルーツ(Skyfruits)と呼ばれています。 中国系人に人気が高く、向天果、望天果、朝天果、指天果などいくつもの呼び名があります。 マホガニーは家具、工芸、楽器、建築用の高級木材で知られるセンダン科(Meliaceae)の樹木。 高級材として知られる品種はオオバ以外に俗称キューバ・マホガニー(Swietenia mahogani)、 俗称メキシコ・マホガニー(Swietenia humilis Zucc)がありますが、いずれも絶...
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旧フランス領インドシナの食文化(12): ベトナムの強精強壮海産物御三家:ナマコ、ヒトデ、タツノオトシゴ(前編)
ベトナムの強精強壮海産物御三家:ナマコ、ヒトデ、タツノオトシゴ(前編)

ヤモリが加わり最強の強精強壮セットを構成する。 南北に細長いベトナムはどの地域も地理的に外敵にさらされます。 幾たびも焦土化した炎天の土地に住み続けてきた国民は強靭、頑健。 その体を作る滋養強壮に関しては我々の想像もつかないほどの執念があるように見えます。 食生活は永年侵略を続けてきた(現在も?)中国の医食同源が強い影響を与えています。 中国発の滋養強壮素材は日常的な食生活のベースとなるメジャーな食材から、漢方薬店で売られる希少性の高いなマイナー素材まで、ベトナムの市場には数えきれないほどあります。 ただし市場や専門店で売られる強精強壮素材は玉石混交。 商人が強壮のイメージを作りやすい生物(トラ、サソリなど)を利用してフィクションにより効能を作り上げてきたものも多いようです。 漢方薬自身も劇薬が多々あり、効能、安全性が確認されていない素材が多々ありますから十分な注意が必要です。 【後編はこちら】 1.ナマコ(Apostichopus japonicus :sea cucumbers) 何種類ものナマコが販売されているが大衆的な乾物屋さんは 都会のバブル価格とは無縁. キロ1万円以下の乾...